橘通り (尼崎市)

橘通り

橘通りは、兵庫県尼崎市のほぼ中心部を東西に走る市道です。西は兵庫県道42号尼崎宝塚線（尼宝線）、東は兵庫県道142号米谷昆陽尼崎線（五合橋線）に接続しています。特に橘公園前の約500mの区間は、美しい景観が評価され、1986年に「日本の道100選」に選ばれました。この通りは、単なる道路としてだけでなく、尼崎市のシンボル、そして市民の憩いの場としての役割も担っています。

名称の由来

橘通りの名前は、この地がかつて「橘」と呼ばれていたことに由来します。平安時代にこの地が開墾された際、橘が植えられたという伝承が残っており、それが地名、そして旧立花村の名称の由来にもなりました。

道路の状況

橘通りは、沿線の公園（橘公園）や公共施設と一体化した道路整備が施されており、ケヤキ並木が美しく続いています。また、バス通りとしても利用されており、多くのバスが運行しています。歩道は自然石で囲まれた植樹帯と、高木が何列にも植えられた林間のような空間となっており、隣接する公園との一体感が演出されています。この美しい景観は、「日本の道100選」だけでなく、1994年には読売新聞社選定の「新・日本街路樹100景」にも選ばれています。

毎年10月頃には、尼崎市民祭りの会場となり、パレードが行われるなど、市民の芸術・文化活動の場としても活用されています。

歴史

江戸時代、尼崎には尼崎城が築かれ、城下町として栄えました。昭和期には、工業都市として発展しましたが、自然景観に恵まれていないという課題も抱えていました。そこで、尼崎市は「尼崎市総合基本計画」に基づき、橘通りを都市のシンボルゾーンと位置づけ、環境整備を進めてきました。市制70周年記念事業では、歩道の拡幅、ストリートファニチャーの設置、舗装の修景、緑化、電線の地中化などが行われ、快適で美しい歩行者空間が整備されました。

地理

尼崎市は、大阪府に隣接する兵庫県南東部に位置し、平坦な地形が特徴です。橘通り沿いには、尼崎市役所や橘公園があります。これらの施設と橘通りが一体となり、尼崎市の中心的なエリアを形成しています。

交差する道路

兵庫県道142号米谷昆陽尼崎線（尼崎市東七松町2丁目 芦原陸橋南交差点）
兵庫県道42号尼崎宝塚線（尼崎市稲葉元町3丁目 稲葉荘2丁目交差点）

沿線施設

尼崎市立日新中学校（尼崎市東七松町2丁目）
橘公園（尼崎市東七松町1丁目）
* 尼崎市役所（同）

まとめ

橘通りは、尼崎市の歴史、文化、景観を象徴する道路です。美しいケヤキ並木、周辺施設との一体的な空間づくりは、市民にとってかけがえのない存在となっています。また、様々なイベントが開催される場所としても、市民に親しまれています。

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