機動戦士ガンダム戦記 (PlayStation 3)

機動戦士ガンダム戦記

『機動戦士ガンダム戦記』（きどうせんしがんだむせんき）とは、2009年9月3日にバンダイナムコゲームスがリリースしたPlayStation 3用のアクションゲームです。本作は「ガンダム戦記」シリーズの一部であり、前作『機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles』に続く形で展開されました。特に、初回限定版では薄型PlayStation 3やダウンロードコンテンツの購入権が同梱された『機動戦士ガンダム戦記 GUNDAM 30th ANNIVERSARY BOX』も同日発売され、多くのファンの注目を集めました。さらに、この作品に関連するOVAや漫画も制作され、世界観が拡張されています。

概要

本作では、プレイヤーは地球連邦軍およびジオン公国軍に所属するモビルスーツ（MS）の指揮官としてゲームを進めます。特筆すべきは、前作とは異なる開発チームによって作られ、既存のキャラクターやMSの登場がない点です。ストーリー性が強化され、特に宇宙世紀0081年という戦後の時代を舞台に、新たに開発されたMSが多彩に登場します。このゲームの魅力は、戦局の変化やキャラクター同士のドラマを通じた物語の深みです。

あらすじ

宇宙世紀0081年、一年戦争が終結してから1年以上が経過していましたが、ジオン軍の残党が地球に潜伏しゲリラ戦を繰り広げていました。連邦軍は戦後の軍縮が影響し、適切な対処ができない状況にありました。そこで、新設された特務部隊「ファントムスイープ隊」がジオン残党の掃討を目指すことになります。

この部隊の指揮官であるユーグ・クーロは、過去の戦闘で部隊を失い「部下殺し」との汚名を受けていましたが、部下を守ることに全力を注ぎます。一方、ジオン残党の一派である「インビジブル・ナイツ」は、極秘作戦「水天の涙」を実行すべく、連邦軍から強奪したイフリート・ナハトを利用し、連邦に対抗します。

登場人物

地球連邦軍「ファントムスイープ隊」

• - ユーグ・クーロ: 本作の主人公で、大尉。部下の死を心に抱えつつ、隊長として戦闘を指揮。

• - シェリー・アリスン: 中尉で、ガンダム7号機のテストパイロット。内心はジオンに潜伏しているが、苦悩しながらの活躍が描かれる。

• - ヒュー・カーター: 軽口を叩きながらも、チームの一員として危機を乗り越える中尉。

この他にも、整備長や高官たちが存在し、彼らの人間ドラマも重要な要素となっています。

ジオン公国軍「インビジブル・ナイツ」

• - エリク・ブランケ: ジオン軍の指揮官で、作戦「水天の涙」の実行を指揮。仲間たちとの絆が物語の要。

• - アイロス・バーデ: エリクの幼馴染で信頼のパートナー。

• - フリッツ・バウアー: 軍の中での陽気な存在で、戦闘中に危険に直面します。

水天の涙作戦

本作の重要なテーマである「水天の涙作戦」は、月のマスドライバー基地から質量弾を地球に向けて発射する計画です。この作戦はジオン軍の意思を示し、連邦政府に圧力をかけることを目指していますが、失敗の危機も孕んでいます。タチアナのスパイ活動や、連邦軍の妨害がこの計画を脅かす中、各キャラクターたちがそれぞれの信念に基づいて行動していきます。

登場兵器

本作に登場する機体には、ガンダム7号機やRX-81といった新たにデザインされたモビルスーツが含まれており、それぞれの機体が本作の世界観に深みを与えています。また、ゲーム全体を通じて、プレイヤーは多様な機体を駆使しながら戦闘を進め、ストーリーを体験していきます。

ダウンロードコンテンツ

リリース後には、追加モビルスーツやフリーミッションが配信され、ファンはさらなる楽しみを得ることができました。特に、特別な装備や新たなミッションが追加されることで、より奥深い体験が提供されています。

OVAと漫画

本作の展開はゲームにとどまらず、OVAや漫画も制作され、物語やキャラクターの背景が豊かに描かれています。『機動戦士ガンダム戦記 アバンタイトル』はフルHDアニメーションとして制作され、物語の序章を描いています。また、漫画版では、登場人物たちの内面や過去が掘り下げられることで、より深い感情移入を可能にしています。これにより、ガンダムシリーズのファンにとって忘れられない作品となっています。

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