機動戦士ムーンガンダム

機動戦士ムーンガンダム

概要

『機動戦士ムーンガンダム』は、矢立肇、富野由悠季（原案）、福井晴敏（ストーリー）および虎哉孝征（漫画）によって制作された、日本の漫画作品です。この作品は、宇宙世紀を舞台に「ガンダムシリーズ」の一部として位置づけられており、2017年11月号から『ガンダムエース』（KADOKAWA）で連載されています。物語は、宇宙世紀0091年から0092年までの間に起こる出来事が描かれており、テレビアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』第14〜15話から『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に至るまでの歴史的背景を活かしながら展開されます。

制作背景

この作品は、福井晴敏が以前に提出した小説『機動戦士ガンダムUC』の企画を再構成したものです。初めはサンライズの意向でお蔵入りとなった企画ですが、その後詳細が公開され、再び作品化の決意が固まりました。物語の舞台は『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場したスペースコロニー「ムーン・ムーン」であり、ここで機械文明を捨てた部族の人々が生活しています。

あらすじ

第1部「ムーン・ムーン編」

宇宙世紀0091年、アムロ・レイはティターンズ残党と戦い、勝利を収めます。そして宇宙世紀0092年、旧式のスペースコロニー「ムーン・ムーン」では、光族という人々が自然と共に生活を営んでいましたが、突如として地球連邦軍とネオ・ジオン軍の争いに巻き込まれます。コロニーの外壁に衝突したサイコ・ガンダムの残骸が、環境問題を引き起こし、光族は修理を依頼するために使者を送り出しますが、ネオ・ジオンの偽装監視艇に捉えられてしまいます。

第2部「VSアムロ編」

ユッタ少年は、友人たちを守りながらムーンガンダムを操縦し、戦場で巻き起こる混乱の中でミネバを救おうと奮闘します。しかし、戦いは続き、さらなる困難が待ち受けていました。ユッタは仲間たちとともにミネバを助けるための作戦を練り、果敢に挑みますが、アムロとの対決も避けられない運命です。

第3部「地球降下編」

ラー・ギルスに乗艦したユッタは、ミネバを守るため、地球への降下を決意します。しかし、道中では陰謀が渦巻き、仲間たちが背後から襲撃される危機が待ち受けています。ユッタは覚悟を決め、仲間たちを支えて地球へと向かいます。

第4部「VSシャア編」

地球に降りたユッタはシャア・アズナブルと対峙し、持てる力を尽くして彼に立ち向かいます。ムーン・ムーンの首長の婚姻やクーデターといった地政学的な動乱にも直面しながら、ユッタは自分たちの未来を切り開くために力を尽くし、戦いを続けます。

設定と用語

物語には「ムーン・ムーン」という忘れ去られたコロニーがあります。ここでは自然回帰を重んじる光族という住民が暮らし、彼らの教義が強い影響を与えています。光族の教えは機械文明を否定し、自然を重んじる生活を求めるものであり、彼らの精神性や技術力がストーリーに重要な役割を果たします。

登場人物

主人公のユッタ・カーシムは、ムーン・ムーンで独自の機械研究をしている好奇心旺盛な少年です。幼少期のトラウマを抱えながらも、彼は新たな可能性を求め、仲間たちとともに冒険の旅に出ていきます。物語には彼をサポートし、時には敵対するキャラクターたちも登場し、それぞれが持つ過去や背景が物語をさらに深くしていきます。

書誌情報

本作は、KADOKAWAのカドカワコミックス・エースから出版されており、2024年7月現在までに全13巻が刊行されています。詳細なストーリー展開やキャラクター描写に興味を持たれた方は、ぜひ作品を手に取ってご覧ください。

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