歌志内興産

歌志内興産株式会社について

歌志内興産株式会社は、北海道に位置するガラス加工の専門企業です。もともとは、空知産業という企業が母体であり、その前身は北海道炭礦汽船（北炭）のグループ企業であった空知炭鉱株式会社に遡ります。空知炭鉱は、主に露頭炭の採掘に従事していましたが、国の新石炭政策により業界全体が厳しい状況に直面しました。そのため、多角化が求められ、1992年には軍手の製造に進出しました。

歴史の転換点

歌志内興産は、1992年11月に道内のホームセンター大手、石黒ホーマ（現在のDCM）との業務提携により販路を広げ、順調に事業を展開していきました。ただし、空知炭鉱が1995年1月に炭鉱の閉山を発表すると、経営環境は急変しました。2月には会社更生法の適用を申請し、3月には炭鉱が閉鎖されたのです。この過程で、空知産業が自立性の高い事業として残り、歌志内興産として新たにスタートを切ることになりました。

とはいえ、新会社としての出発は順調とは言えませんでした。ガラス加工事業は1995年9月から本格稼働を開始したものの、業界自体が大手数社に支配されており、1996年6月にJIS規格の取得を果たすまでは販路拡大に苦戦しました。さらに、1996年には新たな農業事業としてのそば栽培にも挑みましたが、シカの被害に遭ってしまい、この探索は失敗に終わります。機械工作部門も火災によって工場が失われ、閉鎖を余儀なくされました。

養鶏事業への挑戦

1997年、空知産業は秋田の飲食店チェーンから比内地鶏の委託生産要請を受けて養鶏事業に進出しましたが、チェーン側の方針変更により実現には至りませんでした。しかし、その経験を活かし、2000年に道畜産試験場が開発した「北海地鶏」の飼育を始めました。飼育法に挑戦を続け、2002年には直営店「北海地鶏庵」をオープンし、飲食店からも大変な好評を得ました。さらに、この取り組みを紹介したテレビ番組が民放連の最優秀賞を受賞するという成果も上げました。

その後、2005年には養鶏場や加工工場を新設し、2007年には年間2万羽を出荷するまでに成長したのですが、2008年に始まった不況により高級食材の需要が急減し、2009年には養鶏事業から撤退することになりました。

ガラス加工事業の拡大

2011年、歌志内興産はガラス製造ラインの新設に向けた資金を市からの助成金で確保し、2012年にはガラス加工が運送事業に次ぐ重要なビジネスとなっていることが確認されます。多岐にわたる事業活動を通じて、歌志内興産は地域経済に貢献しながら成長を続けているのです。今後の取り組みに期待が寄せられています。

公式サイト

更に詳しい情報は公式サイトをご覧ください。

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