正源寺

正源寺の概要

正源寺（しょうげんじ）は、東京都港区白金二丁目に位置する浄土宗の寺院です。寺院の山号は萬榮山。日吉坂を挟んでシェラトン都ホテル東京の向かいにあり、都心にありながら静かな佇まいを保っています。

歴史

正源寺の創建は慶長8年（1603年）に遡ります。この年、上野国新田郡に生まれた繁蓮社昌誉萬榮和尚によって、木挽町に寺院が設立されました。当初は増上寺の末寺として、その信仰が広がっていきました。

しかし、元和4年（1618年）には、寺の敷地が御用地に指定されたことで、寺院は芝金杉へと移転を余儀なくされます。さらなる移転があり、延宝7年7月13日（1679年8月19日）には、寺社奉行である松平重治の命によって、現在地の白金村に定着しました。この移転によって、寺院は大きな変革を迎えました。

特に重要なのは、佐藤光兆上人の時代に正源寺が単立寺院としての道を歩み始めたことです。これまでの増上寺との関係を断ち切り、自立した信仰の場として、地域に根付いていくことになります。

1987年には、永代供養塔の萬榮塔が建立され、正源寺の歴史に新たな一ページが加わりました。この塔は、地域住民や信者にとって大切な場となり、供養を目的とした多くの人々が訪れています。

施設について

正源寺には、いくつかの重要な施設があります。まず、本堂は寺院の中心的な存在であり、信者が集まり、仏事や法要が行われる場です。シンプルながらも温かみのあるデザインが特徴的で、訪れる人々に安らぎを与えています。

また、庫裏は鉄筋コンクリート製の3階建ての建物で、住職や寺院スタッフの居住スペースおよび寺務所として使用されています。この施設は、現代的な設計ながらも、周囲の環境に調和しています。

墓所も敷地内に設けられており、故人の安らかな眠りを見守る心の拠り所となっています。ここでの墓参りは、地域の人々にとって大切な行事の一つです。

最後に

正源寺は、東京都心に位置しながら、歴史ある寺院としての役割を担っています。長い歴史を経て多くの人々に支えられてきたこの場所は、地域住民の信仰、文化、そして精神的な支柱ともなっています。訪れる際は、歴史を振り返りながら、その静寂な空間を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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