シェラトン都ホテル東京

シェラトン都ホテル東京

シェラトン都ホテル東京は、東京都港区白金台一丁目に位置する高級ホテルです。近鉄・都ホテルズによって運営されており、世界的なホテルチェーンであるマリオット・インターナショナルのグループに属しています。

歴史と建築

本ホテルは、1979年7月7日に「都ホテル東京」として開業しました。開業地は、かつて外務大臣や日本商工会議所会頭などを歴任した藤山愛一郎氏の邸宅跡地であり、都心にありながらも静寂が保たれた白金台の地にあります。建物の設計は、ニューヨークの世界貿易センタービルなどを手掛けた著名なアメリカの建築家、ミノル・ヤマサキ氏が担当しました。開業当初の内装および日本庭園の設計は、日生劇場などで知られる日本の建築家、村野藤吾氏によるものでしたが、2000年以降の改装工事により、村野氏のデザインの大部分は失われています。現在では、低層階（1階から地下2階）の一部（天井、椅子、階段など）にかつてのデザインの名残を見ることができます。

ブランド変遷

開業後、本ホテルは国際的なホテルブランドとの提携を通じてその名称を変遷させてきました。1996年には、カールソン・ホテルズ・ワールドワイド（現：カールソン・レジドール・ホテルズ）と提携し、英語名称のみを「Radisson Miyako Hotel Tokyo」としました。2003年には日本語名称も「ラディソン都ホテル東京」と改称されましたが、2007年にはカールソンとの提携を解消します。そして、同年4月1日には新たにスターウッド・ホテル&リゾート（後にマリオット・インターナショナルに統合）と提携を結び、「シェラトン都ホテル東京」として再出発しました。

施設とサービス

館内には、様々なニーズに対応する充実した施設が備わっています。ダイニング施設として、カフェレストランの「カフェ カリフォルニア」や中国料理の「四川」を含む3つのレストランがあります。また、ロビーラウンジ「バンブー」やバー「M BAR」を含む2つのラウンジ・バーも利用可能です。宿泊者向けの施設として、クラブラウンジやエステティックサロン、バラエティーショップ、ショッピングアーケードも設けられています。敷地内には美しい日本庭園があり、都会の喧騒を離れて四季折々の景観を楽しむことができます。

客室

客室は全484室を有しており、その中には6室のスイートルームが含まれています。全ての客室にはセミダブルサイズ以上の広々としたベッドが設置されており、快適な睡眠を提供します。客室フロアはカテゴリー分けされており、12階から11階は「プレミアムフロア THE CLUB」、10階から9階は「プレミアムフロア」、8階から3階は「コンフォートフロア」（かつてのフロアセブン）、そして2階は「みやびフロア」となっています。

特記事項

2025年4月17日、本ホテルを含む都内の主要ホテル運営会社15社が参加する「Front Reservation会」において、客室単価などの内部情報が共有されていたと報じられました。これを受け、公正取引委員会は独占禁止法が禁じる不当な取引制限の疑いがあるとして、当該関係者に対し警告を行う方針を固めたことが明らかになりました。

アクセス

公共交通機関を利用したアクセスも便利です。鉄道を利用する場合、東京メトロ南北線または都営地下鉄三田線の白金台駅より徒歩約4分です。バスによるアクセスも充実しており、JR目黒駅東口からはホテルが運行する無料送迎バスが利用できます（ホテル発便は白金台駅での途中下車が可能）。また、成田国際空港および東京国際空港からは東京空港交通のリムジンバスが運行されています。東急バス東98系統を利用する場合は、「清正公前」バス停がホテルのすぐ近くにあります。加えて、JR品川駅へ向かう無料バスも運行されています（送り便のみ、7:20～10:00の間20分間隔）。

関連情報

シェラトン都ホテル東京は、都ホテルズ&リゾーツの一員です。過去には、地階を貸し切って松屋銀座のセールが年2回開催されたり、近鉄グループであった縁から大阪近鉄バファローズやOSK日本歌劇団の東京遠征時の定宿として利用された歴史もあります。また、「曲がり角の彼女」や「ハタチの恋人」といったテレビドラマのロケ地としても使用されました。

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