正源寺 (市川市)

正源寺（しょうげんじ）

正源寺は、千葉県市川市に位置する浄土宗の寺院です。その歴史は1444年にさかのぼり、創設者の正源が草庵を結んだことに始まります。正源は下総国葛飾郡八幡村、現在の千葉県市原市八幡出身で、東京の江戸川区にある金蔵寺で出家をしました。その後、彼は現在の正源寺の前身となる草庵を設けたのです。

寺院の発展において重要な役割を果たしたのが源長です。源長は慶長年間（1596年 - 1615年）に寺を中興し、地元行徳の出身でありました。彼は観智国師慈昌の法統を受け継いでおり、徳川家康との協力によって多くの支援を受け正源寺の発展に貢献しました。

正源寺の名物として、弁財天が安置されていることが挙げられます。この弁財天は智証大師円珍の作と伝えられ、開山以来秘仏として崇められています。開帳された際には目が潰れるという言い伝えもあり、そのため「盲目弁天」との異名を持っています。江戸時代には多くの信者から厚い信仰を寄せられていました。

正源寺は開山以来、幾度となく火災などの災難に見舞われてきました。そのたびに再建が行われてきましたが、特に大きな災害だったのが安政の大地震です。この地震により本堂が倒壊し、その後本堂として機能することなく、弁天堂を新たな本堂とすることが決まりました。現在の本堂は幕末期に再建された弁天堂であり、その姿を今に伝えています。

この寺院への訪問は、妙典駅から徒歩で約17分です。憩いの場として地域の人々に愛され続けており、信仰の対象としても心の寄り所となっている場所です。正源寺は単なる宗教施設ではなく、地域の歴史と文化を深く結びつけた重要なスポットと言えるでしょう。

古き良き日本の文化を感じられる正源寺に、ぜひ足を運ばれてはいかがでしょうか。壮大な歴史背景と共に、心静かなひとときを過ごすことができることでしょう。

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