正義の味方株式会社

正義の味方株式会社

『正義の味方株式会社』は、1986年10月1日から1987年3月6日まで、フジテレビ系列で放送された平日夕方のバラエティ番組です。放送時間は毎週月曜日から金曜日の16時30分から17時まででした。

番組概要

この番組は、八波一起が社長、渡辺裕之が隊長を務める架空の団体「正義の味方株式会社」が、視聴者からの依頼に基づいて、関東地方を中心に様々な場所へ赴き、依頼された作業を手伝うという内容でした。番組のオープニングでは、筋力トレーニングをする渡辺裕之とスーツ姿で街に佇む八波一起の映像が交互に映し出されるという演出が特徴的でした。この演出は、番組のコミカルな雰囲気を象徴していました。

出演者

番組には、以下のメンバーが出演していました。

社長: 八波一起
隊長: 渡辺裕之
隊員:
我王銀次
筧晃司
神崎順
新海泰紀
松下晋司
渡浩行
石野礼子
菊地陽子
筒井槇子
渡瀬麻紀（後の渡瀬マキ）
岩瀬惠子（当時フジテレビアナウンサー）

番組内では、八波と渡辺が隊員たちを名字のみで呼んでいましたが、我王銀次のみ「銀次」と下の名前で呼ばれていました。この点からも、番組内での彼のユニークな立ち位置が伺えます。

主題歌

番組を彩った主題歌は以下の通りです。

オープニングテーマ: 「夢騎士」
作詞: 阿久悠 / 作編曲: 後藤次利 / 歌: 夢工場
エンディングテーマ: 「サンセットムービー (グッバイヒーロー)」
作詞: 阿久悠 / 作編曲: 後藤次利 / 歌: 夢工場

両曲とも、阿久悠と後藤次利という当時を代表するクリエイターが手掛け、番組の雰囲気を盛り上げました。

番組の裏側と影響

1986年11月21日の放送は、伊豆大島の三原山噴火関連のニュース速報のため休止となりました。また、番組の撮影中には、東京都内の農家でのロケにおいて、出演者とスタッフが畑を荒らしてしまい、農家から抗議を受けるという出来事も発生しました。この出来事は新聞の投稿欄にも取り上げられ、視聴者からも批判の声が上がりました。後に、番組内で出演者たちが謝罪する事態となりました。この事件以降、番組は生放送企画を減らし、事前に収録した企画を多く放送する構成へと変更されました。

番組の意義と関連番組

『正義の味方株式会社』は、1980年代のバラエティ番組の中でも、視聴者参加型という点で特徴的な番組でした。また、番組の構成や演出は、その後のテレビ番組に大きな影響を与えました。

番組終了後、一部の出演者は、同じく16時台に放送された1時間番組『てれび夢組』→『ブラボー!夢工場』に出演し、引き続き活躍しました。これらの番組は、『正義の味方株式会社』の系譜を継ぐものとして、多くの視聴者に親しまれました。

まとめ

『正義の味方株式会社』は、1980年代のテレビ史において重要な位置を占める番組です。視聴者からの依頼に応え、様々な作業に挑戦するというユニークなコンセプトと、個性豊かな出演者たちが繰り広げるバラエティは、多くの視聴者を魅了しました。番組の裏側で起こった出来事も含め、1980年代のテレビ文化を語る上で欠かせない番組の一つと言えるでしょう。

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