正義は勝つ

ドラマ『正義は勝つ Justice・for・all』

『正義は勝つ Justice・for・all』は1995年10月から12月にかけてフジテレビ系列の「水曜劇場」で放送された作品で、主演は人気俳優の織田裕二です。物語は全10話構成で、弁護士を主人公にしたシリアスな社会派ドラマです。

概要

主人公は高岡淳平。彼は大手法律事務所「セントラル・ロー・オフィス」の弁護士として活躍し、計25連勝の戦績を持つ敏腕です。依頼人に対しては果敢に挑むものの、その手段を選ばないアプローチから新米弁護士・姫野京子は感銘と同時に失望を覚えます。物語は淳平が自身の父を死に追いやった陰謀に立ち向かう過程で、京子との心の触れ合いを描いています。

あらすじ

若手弁護士の高岡淳平は、エリートとしてPR役も担いながら裁判で熾烈な勝負を繰り広げています。公判後に受けたインタビューで、彼の姿を見た姫野京子は淳平の理想的な正義感に憧れを抱きますが、次第にその冷徹な手法に失望を覚えることに。淳平は勝利のためにあらゆる手段を使い、時には人を傷つけることさえいとわない非情さを持っているのです。

ある日、淳平が傍聴した際、彼の手法により婚約者の前で過去の不倫を暴かれた女性が追い詰められる場面を見た京子は「あなたは最低の弁護士だ」と発言。淳平はそれを認めつつも、自身の理論に従った行動を続けるのです。そんな二人の関係を見守るのは、淳平の同期であり、和解を得意とする石田学。彼は高岡の人柄を理解しつつも、対立する立場に立つことになります。

物語は、淳平が過去の事件と向き合う中で、依頼人のために様々な手法を駆使して裁判に挑む姿を描いていきます。特に、京子が抱える倫理的な苦悩や、淳平の父の悲劇的な過去が、彼自身の行動に影響を与えます。

登場人物

• - 高岡淳平（演：織田裕二）: 主人公の弁護士。真剣に理想を求めるが、手段を選ばない一面も。
• - 姫野京子（演：鶴田真由）: 新米弁護士。淳平に憧れつつも彼の方法に失望し、模索を続ける。
• - 石田学（演：段田安則）: 淳平の同期であり、穏健派の和解を重視する弁護士。
• - 戸川光江（演：室井滋）: セントラルのパートナー弁護士で、強気な性格。

物語は険しい道のりを経て進みますが、淳平は父の過去を知り、その真相に迫ることで自らの正義とは何かを再考させられます。ドラマを通じて、真実と正義、友情と対立が交錯するヒューマンドラマが展開され、視聴者はその緊迫感から目が離せません。

制作背景と特徴

本作は、制作側が意図したシリアスな路線に沿った脚本が特徴で、主演の織田裕二は役作りにあたってロサンゼルスで法廷を観察するなど、現実感を持たせるための努力を重ねました。また、横浜を舞台にした撮影は、特に視覚的にも魅力的で、ダイナミックな法廷ドラマとしての印象を強めました。

『正義は勝つ』は、裁判を通じて正義の意味を問いかける作品であり、弁護士という職業のあり方、人間関係の複雑さ、最後まで目が離せない展開が多くの視聴者に支持されました。

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