武哲山剛

武哲山剛（むてつやま ごう）

武哲山剛は、1971年3月27日に兵庫県尼崎市で生まれ、2013年7月20日に42歳で急逝した元大相撲力士です。本名は栗本剛。身長173cm、体重144kgと、力士としては小柄ながらも、突き押しを得意とし、最高位は西十両11枚目を記録しました。武蔵川部屋に所属していました。

生い立ちとアマチュア相撲での活躍

小学校高学年の頃から千代の富士に憧れて相撲を始め、報徳学園中学・高校で相撲部に所属し活躍しました。中央大学文学部に進学後も相撲部に入部し、その才能を開花させます。1990年には、全日本相撲選手権大会で個人優勝を果たし、アマチュア[[横綱]]の称号を獲得しました。大学4年次には相撲部主将を務め、玉春日、若孜、出島らと共に、全国学生相撲選手権大会で団体優勝を成し遂げました。

プロ入りと挫折

大学卒業後は、高校教師を目指していましたが、角界への挑戦を決意し武蔵川部屋に入門しました。1993年1月場所に幕下付出で初土俵を踏み、突き押しを武器に順調に番付を上げていきました。1994年7月場所には十両に昇進しましたが、右足の怪我に苦しみ、十両に定着することはできませんでした。1996年1月場所に一度勝ち越したのみで、1997年3月場所には足の怪我で途中休場し、幕下に陥落しました。その後も膝を痛め、胸椎椎間板ヘルニアを発症したため、1998年7月場所を最後に引退しました。

「相撲博士」としての顔と教育者としての道

現役時代は、相撲に関する豊富な知識から「相撲博士」と呼ばれていました。引退後は筑波大学大学院体育研究科に進学し、コーチ学を学びました。修士課程修了後は、東洋大学附属牛久高校の教員として教壇に立ち、地歴公民科の教師として教鞭を執る傍ら、同校相撲部の顧問として後進の指導・育成に尽力しました。自身も高校教員の立場でアマチュア相撲に復帰し、相撲への情熱を持ち続けました。

急逝とエピソード

2013年7月20日、自宅で就寝中に心不全のため急逝しました。42歳という若さでした。

兵庫県尼崎市出身で阪神タイガースの大ファンであり、阪神のロゴマークを用いた化粧廻しを贈られたこともあります。漫画家・やくみつるの描いた自身のイラストを気に入り、断髪式で関係者に贈った記念品には、やくみつるに依頼して描いてもらった武哲山の絵が描かれていました。また、元横綱・若乃花勝と風貌が似ていたことから、1997年3月場所に2人が同時に怪我で休場した際には、やくみつるの4コマ漫画で「若乃花＝武哲山、同一人物説！」とギャグにされたこともありました。四股名「武哲山」は、「哲学」から「哲」の字を使いたいという本人の希望で決まったという説もあります。

主な戦績

通算成績：137勝113敗44休　勝率.548
十両成績：39勝55敗11休　勝率.415
現役在位：34場所
十両在位：7場所

改名歴

栗本 剛（くりもと ごう）：1993年1月場所～1994年5月場所
武哲山 剛次（むてつやま つよし）：1994年7月場所～1994年11月場所
武哲山 剛（むてつやま ごう）：1995年1月場所～1997年3月場所
武哲山 剛志（むてつやま つよし）：1997年5月場所～1998年7月場所

関連情報

大相撲力士一覧

外部リンク

武哲山 剛 - 日本相撲協会
武哲山 剛 - 相撲レファレンス
相撲部屋 - 弟さんのページ

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