死を呼ぶ神殿

『テンプル・オブ・デス』（Temple of Death）は、デイヴィッド・クックがデザインしたダンジョンズ&ドラゴンズのモジュールです。D&Dエキスパート・セットで使用するために制作されました。これは2連作の冒険の後編であり、前編は『Master of the Desert Nomads』です。1987年には『死を呼ぶ神殿』というタイトルで日本語版が出版されています。

プロット概要

『Master of the Desert Nomads』では、シンド砂漠の遊牧民部族が「マスター」と呼ばれる謎の人物の指揮下に集結し、プレイヤーキャラクターは共和国に対するこの脅威を阻止する任務を負います。

『Temple of Death』では、キャラクターはブラック山脈に侵入し、グレート・パス（峠）を越えてヒュールの国を目指します。グレート・パスを突破すると、冒険者はヒュール「神聖国」を横断することになります。ヒュールは、社会の規律が厳格に定められた圧政的な全体主義国家であり、マスターの拠点が置かれています。キャラクターは、監視の目をかいくぐりながらヒュールの首都を目指さなければなりません。その後、ダーク・ウッド（森林）を通過し、『死を呼ぶ神殿』を発見することが目的となります。このシナリオには、荒野、街、ダンジョンでの遭遇が含まれています。

出版履歴

『Temple of Death』はデイヴィッド・クックによって執筆され、ティム・トルーマンがアートワークを担当しました。1983年にTSRによって、32ページの小冊子と外装カバーという形式で出版されました。これは連作冒険である「砂漠の遊牧民」シリーズの後編であり、前編は『Master of the Desert Nomads』です。日本語版は、1987年5月に株式会社新和から出版されました。

評判

デイヴ・モリスは、ホワイトドワーフ誌55号で『Temple of Death』を論評し、10段階評価で満点の10を与えました。モリスは、デイヴィッド・クックが「論理的で、常にやりがいがあり、想像力に富み、生き生きと描写された冒険を構築した」と評価し、「率直に言って、これを超えるD&Dのシナリオを見たことがない」と断言しました。また、ティモシー・トルーマンのアートワークも絶賛しています。モリスは、このモジュールが「あらゆるロールプレイングゲーム・システムのサプリメントの中で、おそらく上位3～4位に入るだろう」と感じ、最高の評価点を与えた上で、「唯一残念なのは、これがアドバンストD&D用ではなく、エキスパート用であるということだ」と付け加えています。

リック・スワンは、Space Gamer誌71号でこの冒険を論評しました。スワンは、このモジュールが「全体がキノコでできているゾンビの宮殿」、「スケルトンに運行されている空飛ぶ船」、「月まで伸びている光のハシゴ」といった場面により、「至る所で驚かされる」と感じました。また、地図とイラストが「魅力的かつ機能的」であることに気づき、神殿の外観がプレイヤーがユニークな建築物を想像するのに役立つだろうと述べています。彼は、この冒険が主に野外で進行するため、ダンジョンマスターはプレイヤーを正しい方向へ導くのに苦労するだろうと警告しました。マスターについては、「これまでの出来事からもっと強いと思っていたのにかなり弱い奴」ということで「やや期待外れ」と感じました。スワンは、「2つの砂漠の遊牧民シリーズの冒険は、それぞれ単体では遊んでも面白くない」と述べましたが、「Master of the Desert NomadsとTemple of Deathを合わせると非常に面白い」と結論付けています。

参考文献

ダンジョンズ&ドラゴンズ

関連項目

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

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