『死霊のはらわたII』は、
1987年に公開されたアメリカのスプラッター
ホラー映画です。前作『死霊のはらわた』の続編として制作されましたが、物語は前作をベースにしつつも設定が大きく変更されており、
リメイクに近い作品と言えます。原題は『Evil Dead II』または『Evil Dead II: Dead by Dawn』です。
物語は、主人公のアッシュが恋人のリンダと共に山奥の小屋を訪れるところから始まります。そこで「死者の書」とテープレコーダーを発見し、興味本位で再生したところ、録音されていた呪文によって森の悪霊が蘇ってしまいます。悪霊に取り憑かれたリンダは死霊と化し、アッシュを襲います。
アッシュはリンダを倒すも、自身も悪霊に憑りつかれてしまいます。しかし、夜明けと共に正気に戻るも、小屋から脱出することはできません。再び日没を迎えると、死霊と化したリンダが再び現れ、アッシュは納屋にあったチェーンソーで応戦します。しかし、その際に噛み付かれた右手が死霊に侵食され、苦肉の策として自らの右手を切断することになります。
その後、小屋の持ち主である考古学者の娘アニーとその仲間たちがやってきます。尋常ではないアッシュを見て地下室に閉じ込めてしまいますが、アニーは父親の手紙とカセットテープから母親が死霊と化していることを知ります。アッシュを解放しますが、仲間たちは次々と死霊に襲われていきます。アッシュも再び死霊に取り憑かれますが、リンダのペンダントに触れたことで正気に戻ります。
右腕の切断部にチェーンソーを装着し、武装したアッシュは、死霊と化した母親と戦います。その間にアニーは「死者の書」に書かれた呪文を唱え、死霊を時空の裂け目に追い返そうとしますが、アッシュの切り落とされた右手に刺されてしまいます。瀕死の状態で呪文を言い終えたアニーの力で時空の裂け目が現れ、アッシュは吸い込まれてしまいます。
時空の裂け目から吐き出されたアッシュは、中世にタイムスリップしていました。そこで甲冑を着た兵士たちに囲まれますが、翼の生えた悪魔をライフルで撃ち倒し、英雄として迎えられます。死者の書には、1300年に死霊を滅ぼす「空から来た男」としてアッシュのことが記されていたのです。
本作は、前作の雰囲気を残しつつも、コメディ要素を強めたことで、ホラーコメディという新たなジャンルを確立しました。また、特殊メイクや特殊効果を多用した過激な描写は、観客に強烈な印象を与えました。
キャスト
アッシュ:ブルース・キャンベル
リンダ:デニス・ビクスラー
アニー・ノウビー:サラ・ベリー
レイモンド・ノウビー:ジョン・ピークス
ヘンリエッタ・ノウビー:ルー・ハンコック
スタッフ
監督:
サム・ライミ
製作:ロバート・G・タパート
製作総指揮:アーヴィン・シャピロ、アレックス・デ・ベネデッティ
脚本:
サム・ライミ、スコット・スピーゲル
撮影:
ピーター・デミング
編集:ケイ・デイヴィス
特殊撮影:バート・ピアーズ
特殊メイク:マーク・シャストロム
音楽:ジョセフ・ロデュカ
外部リンク
死霊のはらわたII - allcinema
死霊のはらわたII - KINENOTE
Evil Dead II - オールムービー(
英語)
Evil Dead II - IMDb(
英語)