殺せんせーVS斉木楠雄〜入間市最終決戦〜

『殺せんせーVS斉木楠雄～入間市最終決戦～』とは

『殺せんせーVS斉木楠雄～入間市最終決戦～』は、松井優征と麻生周一という、共に埼玉県入間市出身の漫画家による異色のコラボレーション作品です。週刊少年ジャンプで連載されていた松井優征の『暗殺教室』と麻生周一の『斉木楠雄のΨ難』という人気漫画のクロスオーバー作品として、『少年ジャンプNEXT!』に掲載されました。

作品の概要

2012年に『少年ジャンプNEXT!』AUTUMNに第1弾「殺せんせーVS斉木楠雄 入間市最終決戦」が掲載され、翌年には続編となる「殺せんせーVS斉木楠雄 入間市最終決戦II」がSUMMERに掲載されました。

この作品の大きな特徴は、作中に登場する架空のお菓子「いるまんじゅう」が実際に商品化されたことです。このコラボレーションをきっかけに、入間市長から松井優征に連絡があったり、入間市が実施するイベントでサイン展示が行われたりと、入間市との連携も深まりました。

『暗殺教室』の作中では、E組の文化祭に斉木楠雄が客として登場するシーンがあります。また、『斉木楠雄のΨ難』の小説版では「いるまんじゅう」が再登場し、実写映画『斉木楠雄のΨ難』では文化祭の展示物として『暗殺教室』の状況が再現されるなど、相互に影響を与え合っています。

第1弾「殺せんせーVS斉木楠雄～入間市最終決戦～」

第1弾は『少年ジャンプNEXT!』2012 AUTUMNに掲載され、『暗殺教室』2巻と『斉木楠雄のΨ難』4巻に収録されています。作中には入間市の桜山展望台が登場します。

掲載後、作中に登場する架空の商品「いるまんじゅう」を実際に購入しようと入間市に訪れる読者が続出しました。また、編集部や入間市には「いるまんじゅう」の商品化を希望する声が多数寄せられました。

ストーリー

超能力者の斉木楠雄は、月1回、西武鉄道の特急レッドアローに乗って埼玉県入間市に「いるまんじゅう」を買いに来ます。しかし、同じ店に殺せんせーも「いるまんじゅう」を買いに来ており、店に1つしか残っていなかった「いるまんじゅう」を巡って争奪戦が繰り広げられます。

第2弾「殺せんせーVS斉木楠雄～入間市最終決戦～II」

第2弾は『少年ジャンプNEXT!』2013 SUMMERに掲載され、『暗殺教室』7巻と『斉木楠雄のΨ難』6巻に収録されています。

ストーリー

殺せんせーと斉木楠雄が入間市博物館の中で茶道を実践するというストーリーが展開されます。

いるまんじゅうについて

「いるまんじゅう」は、入間市などが2014年から限定販売しているお菓子です。名前は入間市と饅頭に由来します。

元々は、『殺せんせーVS斉木楠雄～入間市最終決戦～』に登場する架空の饅頭でしたが、『斉木楠雄のΨ難』の小説版にも登場し、埼玉県や入間市を代表する名産品という設定が加えられました。

商品化を望む声が多かったことから、集英社、原作者、入間市、入間市観光協会が協力して商品化が実現しました。2015年12月には、ジャンプフェスタや入間市で販売が開始され、その後、入間市役所や入間市博物館などでも販売されるようになりました。

当初の「いるまんじゅう」は直径約4センチで、狭山茶を練り込んだ緑色の生地に餡が入っていました。2021年2月には、餡に狭山茶を入れる製法にリニューアルされました。1箱8個入りで、入間市の市章が入った包装が使用されています。

この作品は、漫画の枠を超え、地域振興にも貢献した珍しい事例と言えるでしょう。

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