殻ノ少女

殻ノ少女

『殻ノ少女』は、2008年7月に有限会社グングニルがリリースしたアダルトゲームで、Innocent Greyというブランドのもとに展開されています。ゲームは、一般的なパッケージに比べてコンパクトなサイズで構成されており、初回版とサウンドトラックの同時発売が行われたことも特徴です。続編『虚ノ少女』も2013年に登場した他、2020年にはリマスター版として再登場しました。

ゲームの概要

本作は昭和31年、戦後の東京を背景にしています。プレイヤーは、私立探偵の主人公・時坂玲人として、連続殺人事件を追うことになります。ゲーム内で登場するキャラクターは30人以上おり、それぞれの人物や事件に関連する情報を手帳に整理して進行します。エンディングは複数用意されており、選択肢によって物語が大きく変わる点も魅力です。グロテスクな要素が強い作品でもあり、残虐な事件が扱われます。

また、体験版は他の多くのゲームと異なり、単なる冒頭部分の抜粋ではなく、前日談として個別に制作された内容が特徴です。そして、声優たちのオーディションの様子が公式サイトで人気を集めています。こうした特徴が、アダルトゲーム市場の中で注目を浴びる要因となっています。

ストーリー

物語は、探偵・時坂玲人が井の頭公園で出会った少女、朽木冬子からの依頼を受けるシーンから始まります。冬子は、玲人に「本当の自分を見つけ出してほしい」と訴えかけます。その同時期に彼は、警視庁の同僚から少女を狙った連続殺人事件の調査依頼を受け、さらには妹が通う学校からも行方不明の生徒を探す依頼が舞い込みます。こうした複数の事件が交錯していく中で、玲人のサスペンスフルな調査が始まっていきます。

主な登場人物

ゲームには多彩なキャラクターが登場し、プレイヤーが進行するにつれて彼らの背景や関係性が明らかになっていきます。

• - 時坂玲人：主人公の私立探偵で、過去に恋人を失っており、その影響が彼の行動に色濃く現れています。彼は妹の紫と共に暮らし、事件解決に奔走します。
• - 時坂紫：玲人の妹で、しっかり者の美術部員。昆虫に強い関心を持つ特徴的なキャラクターです。
• - 朽木冬子：ミステリアスな雰囲気を持つ高校生で、玲人に「本当の自分を見つけ出してほしい」と依頼をする重要な役割を持つキャラクターです。彼女の抱える悩みが、物語のキーとなります。
• - 魚住夾三：玲人の友人かつ警視庁の刑事。彼との関係が物語に影響を与えます。

発展と評価

『殻ノ少女』は2008年にリリースされ、美少女ゲームアワードでBGM部門やプロモーション部門などで金賞を受賞するなど、その音楽的価値も高く評価されました。続編や英語版も登場し、国内外でその人気を拡大しました。

付録情報

本作には関連商品としてサウンドトラックやドラマCDが制作されており、コンテンツは多岐にわたります。また、アダルトアニメ化もされており、幅広いメディア展開がなされています。これらの展開は、一層の注目を集めてきました。

『殻ノ少女』はアダルトゲームとしての面白さだけでなく、群像劇的な要素もあり、プレイヤーの選択によって様々な物語が構築される魅力的な作品です。

もう一度検索