母成峠

母成峠（ぼなりとうげ）

母成峠は、福島県郡山市熱海町と猪苗代町中ノ沢を結ぶ、標高972メートルの峠です。かつては「保成峠」とも呼ばれていました。

概要

峠道は安達太良山と川桁山の分水嶺の稜線を越え、豊かな自然に囲まれています。

母成峠の戦い

1868年（慶応4年）10月6日、戊辰戦争における重要な戦い「母成峠の戦い」がこの地で繰り広げられました。会津藩の領土を守る旧幕府軍と、新政府軍が激突し、多くの犠牲者が出ました。

現在、古戦場跡地には慰霊碑や古戦場碑が建立され、当時の土塁の一部が残っています。周辺は遊歩道として整備されており、達沢不動滝へと続く道は、自然を満喫しながら歴史に触れることができるハイキングコースとなっています。（※山歩きに適した服装が必要です。）

母成グリーンライン

1976年（昭和51年）には、母成峠を通過する有料道路「母成グリーンライン」が開通しました。しかし、2006年（平成18年）に料金徴収期間が満了し、無料開放されました。この道路は現在、福島県道24号中の沢熱海線として利用されています。

防塁

母成峠には、歴史的に重要な防塁が築かれていました。

慶長5年（1600年）：関ヶ原の戦い以前、上杉景勝が徳川家康との戦いに備えて築造。
慶応4年（1868年）：戊辰戦争時、会津藩が新政府軍との戦いに備え、上杉氏が築いた防塁を改修して再利用。

現在、古戦場碑が建つ駐車場から少し山に入った場所に、当時の土塁などが残っており、歴史の面影を偲ぶことができます。

関連情報

関連項目
東北地方の峠一覧
母成峠の戦い
外部リンク
* 『母成峠』 - コトバンク

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