毒気

アルバム『毒気』の概要

『毒気』は、1999年10月6日にビクターエンタテインメントからリリースされた声優・愛河里花子のオリジナルアルバムです。このアルバムは、彼女の音楽キャリアの初めての大きな一歩であり、全6曲が収録されています。キャッチコピーは『愛河里花子の生臭さラジオ』で、ファンからの応募の中で特にユニークな言葉が採用されました。

特徴

アルバムには、大人向けのユーモアを感じさせる歌詞が多数含まれており、その影響で収録曲のうち3曲がレコード倫理委員会から苦情を受ける事態となりました。この挑戦的なスタイルは、愛河の個性的な魅力を存分に引き出しています。

ジャケットやブックレットには、昆虫のように特異なメイクを施された愛河の写真が使われています。この特殊メイクは、和田卓也というアーティストによって行われました。彼は愛河と同じマンションに住んでいたことから、直接依頼されたという素敵なエピソードがあります。

アルバムの連動企画

さらに注目すべき点は、同時期にリリースされた彼女の夫・岩田光央のアルバム『気の毒』との連動性です。『毒気』のジャケットでは、虫に変身した愛河の姿が写真に収められ、視覚的にも楽しめる仕掛けが施されています。予算の都合から、夫婦のアルバムは同時に制作されたため、相互に補完的な要素があるのも魅力です。

レコーディングエピソード

収録曲『一週間』と『救世主』は、ビクター山中湖スタジオに3泊してレコーディングされていますが、前者は多くの時間を要したのに対し、後者はわずか15分で録音を終えたという、制作過程の中でも印象的なエピソードです。

収録曲一覧

1. 救世主
作詞・作曲: 愛河里花子
編曲: 椎名孝昭
- バンド時代の曲をアレンジし、複数のセリフ出演者が参加。
2. おやじジャズ
作曲: ベニー・グッドマン
編曲: タニー・トニ
- ジャズのスタンダード曲をサンプリングした楽曲。
3. ワイルド・キャット・ブギ
作詞: 三船とーしろう、作曲・編曲: 馬場孝幸
4. 操縦士ペッタンのテーマ
作詞: エロタン、作曲: 愛河里花子
編曲: タニー・トニ
5. 一週間
作詞: 愛河里花子、作曲: ロシア民謡
編曲: 椎名孝昭
6. 押忍・月経・来ス
作詞: 愛河里花子、作曲: 愛河里花子＆タニー・トニ
編曲: タニー・トニ
- おまけとしてオリジナルカラオケも収録。

制作クレジット

アルバムのクレジットには多くの才能が集結しています。ギタリストの椎名孝昭や、ドラムスの佐々木哲也、コーラスには岩田光央や坂本義久などが参加し、音楽的な多様性が表現されています。デザインや写真、プロデューサーによる緻密な企画が本作を彩っており、ファンからの支持も厚いアルバムとなりました。

関連情報

アルバム『毒気』は、愛河里花子の多面的な魅力を示す一枚であり、そのユーモラスな方向性は、1999年の音楽シーンにおいても特筆に値します。それと同時に、彼女のラジオ番組『愛河里花子の生臭さラジオ』も、ファンの間での人気を博していました。

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