毛利信任

毛利信任（もうり のぶとお）

毛利信任は、宝暦10年（1760年）に生まれ、天明元年7月8日（1781年8月27日）に22歳の若さで亡くなった人物です。長州藩の一門家老である阿川毛利家の9代当主を務めました。

生涯

信任は、柳沢就章の子として生まれました。柳沢家は、甲斐武田氏の家臣である柳沢信景を祖とし、信景は武田信虎が追放された際にこれに従い、後に足利義晴に仕えました。信景の兄である柳沢信房は、柳沢吉保の先祖にあたります。柳沢元政は、足利義昭、豊臣秀吉に仕え、後に毛利輝元の家臣となりました。

父の柳沢就章は、阿川毛利家6代当主である毛利広規の四男で、長州藩士柳沢元詮の養子となりました。信任は、就章の次男として生まれ、嫡男のいなかった従兄の毛利就禎の養子となります。

安永9年（1780年）、就禎の隠居により家督を相続し、阿川領主、長州藩一門家老となりました。しかし、翌天明元年（1781年）7月8日に22歳で死去しました。早世したため、藩主からの偏諱を受けていません。家督は、児玉家から昌祉が養子として迎えられ、相続されました。

毛利信任は、短い生涯ではありましたが、阿川毛利家の当主として、また柳沢家の血を引く人物として、その存在は歴史に刻まれています。

阿川毛利家について

阿川毛利家は、長州藩における一門家老であり、藩政において重要な役割を果たしていました。信任が当主を務めた時代も、阿川毛利家は長州藩を支える重要な存在でした。

柳沢家との繋がり

毛利信任は、柳沢家という武田信玄に仕えた家系の血を引いています。柳沢家は、江戸時代には柳沢吉保を輩出するなど、幕府においても重要な役割を果たしました。信任の出自は、毛利家と柳沢家という二つの名家の繋がりを示すものとして興味深いです。

参考文献

石川卓美著「防長歴史用語辞典」
「長陽従臣略系」（東京大学史料編纂所）

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