毛利房晁

毛利房晁（もうり ふさあき）は、江戸時代後期に長州藩において重きをなした厚狭毛利家の九代目当主です。彼は藩主である毛利斉房から一字を賜り、初めは房衆（ふさひろ）と名乗っていましたが、後に房晁と改名しました。

房晁は天明6年（1786年）に、長州藩家老である毛利就宣の子としてこの世に生を受けました。向学心に篤い人物であり、享和2年（1802年）には父と共に郷校である朝陽館を設立し、儒学者である市川玄翠を招聘し、地域における教育水準の向上に尽力しました。文化元年（1804年）には父の死去に伴い家督を相続し、厚狭毛利家の当主となりました。

文政9年（1826年）には、藩政改革を目指し、人事の刷新を画策しましたが、この密議が露見し、罪に問われることとなりました。これにより、房晁は逼塞処分を受け、隠居を余儀なくされ、家督を嫡男である元美に譲ることとなりました。改革を志すも、その志は道半ばで潰えることとなりました。

天保15年（1844年）7月27日、毛利房晁は59歳でその生涯を閉じました。彼の人生は、藩政における教育の振興と改革への志、そして不遇な晩年という、波乱に満ちたものでした。

参考文献
* 『山陽町史』

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