民主建港協進連盟

民主建港協進連盟（民建連）

民主建港協進連盟（みんしゅけんこうきょうしんれんめい、略称：民建連）は、香港における親中政党であり、その目的は国家の安定と香港経済の発展に寄与することです。党の現在の主席は李慧琼（Starry Lee）であり、彼女は党の主導的な役割を果たしています。

この政党はナショナリズムを提唱し、中華人民共和国の中央政府と密接な関係を築いています。そのため、香港内での国家分裂を防ぐための法律、具体的には基本法23条に基づく治安条例の制定を支持し、政府の方針に従っています。特に、台湾独立運動や新疆ウイグル自治区、チベットにおける反体制運動の抑制を強く掲げ、世論が反対する中でも一貫して政府案を支持してきました。

また、民建連は香港の政治の安定を重視し、行政長官が中央政府と良好な関係をもつことを前提として、行政主導の下での政治的な安定を画策しています。この点において、シンガポールの人民行動党を手本としていることが多く、特に董建華前行政長官の政策運営にその影響が色濃く表れています。

経済政策について、民建連は香港経済の成長を政府が積極的に支援する必要があると主張し、特に中国本土との経済協力を重視しています。彼らは香港が他のアジアNIESと比べて産業の高度化が遅れていることを懸念し、活発な産業政策を提案することもあります。ただし、董建華政権時代の積極的な政策が期待外れに終わったため、最近の主張はやや緩和されている傾向も見られます。

さらに、民建連は日本政府に対して、日中戦争における謝罪と賠償を求める姿勢を持ち、特定の日にはデモ活動も行っています。この活動は、在香港の日本国総領事館付近で実施され、社会的な注目を集めています。

沿革

民建連の前身は「民主建港聯盟」であり、1992年に香港最大の労働組織と学校教師らによって設立されました。これは民主派に対抗するために作られたもので、香港の政党の中で最も多くの構成員を持つ政治団体として活動を展開しています。特に労働組合としての組織力を活かし、選挙活動を行い、また職能別団体からも立法会の議員を輩出するなど、政治的影響力を強めてきました。

2005年には香港協進聯盟を吸収合併し、さらなる規模の拡大を果たしています。立法会では、過去において最大議席数を保持してきた実績もあります。さらに、歴代の主席として曽鈺成、馬力、譚耀宗などが名を連ね、現在は李慧琼がその役割を担っています。

このように、民建連は香港における親中派政治の中核をなす存在であり、経済政策や国家の安定に重きを置いた活動を展開しています。今後も、中国本土との経済的な関係を基にした成長戦略が注目されることでしょう。

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