民主行動党 (ボスニア・ヘルツェゴビナ)

民主行動党（SDA）とは

民主行動党（Stranka Demokratske Akcije、SDA）は、ボスニア・ヘルツェゴビナを拠点とする政党です。ボスニア語、クロアチア語、セルビア語、英語でそれぞれ異なる名称を持ちますが、いずれも「民主行動党」を意味します。この政党は、特にボシュニャク人の権益を代表する政党として知られています。

歴史

1990年、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国内で、アリヤ・イゼトベゴビッチ氏をはじめとする指導者たちによって設立されました。これは、ユーゴスラビア共産主義者同盟の一党独裁体制が崩壊した時期にあたり、ボシュニャク人による民族主義政党としては、1945年の複数政党制廃止以来初の設立となりました。

共産主義体制の崩壊後、ボスニア・ヘルツェゴビナが独立する過程で、SDAはボシュニャク人政党として最も大きな成功を収めました。現在では、ボシュニャク人の中で最大の勢力を誇り、その影響力はボスニア・ヘルツェゴビナ国内だけでなく、クロアチアやセルビアに住むボシュニャク人にも及んでいます。

2010年には、SDA党員のバキル・イゼトベゴビッチ氏がボシュニャク人代表として大統領評議会入りを果たしました。彼は、SDAの初代党首であり、ボスニア・ヘルツェゴビナの初代大統領を務めたアリヤ・イゼトベゴビッチ氏の息子です。バキル氏は、2006年にSDA所属の国会議員に選出され、政界でのキャリアをスタートさせました。

姉妹政党

SDAは、ボスニア・ヘルツェゴビナ国外に住むボシュニャク人の権益を代表する姉妹政党を持っています。

民主行動党 (コソボ)：コソボにおけるボシュニャク人の利益を代表。
サンジャク民主行動党：セルビア・サンジャク地方のボシュニャク人（ムスリム人）の利益を代表。
民主行動党 (クロアチア)：クロアチアにおけるボシュニャク人（ムスリム人）の利益を代表。

これらの姉妹政党との連携を通じて、SDAはより広範なボシュニャク人コミュニティの利益を擁護しています。

まとめ

民主行動党は、ボスニア・ヘルツェゴビナの政治において重要な役割を果たしており、ボシュニャク人の権利と利益を代表する主要な政党です。その影響力は国内にとどまらず、周辺地域のボシュニャク人コミュニティにも及んでいます。

関連項目

ボスニア・ヘルツェゴビナの政党一覧
ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦

外部リンク

民主行動党

もう一度検索