民族主義者国民連合

民族主義者国民連合（NPC）とは

民族主義者国民連合（みんぞくしゅぎしゃこくみんれんごう）、英語ではNationalist People's Coalition（NPC）として知られるこの政党は、1992年に設立されました。創設者は、フィリピンの著名な政治家ダンディング・コフアンコです。この党は、その名の通り、フィリピンの民族主義的な要素を重要視した保守政党です。

設立の経緯

NPCの創設は、1991年に国民党の内部分裂から始まりました。この年、リサール州の元知事イシドロ・ロドリゲスが率いるグループが、当時の党首および副大統領であったサルバドール・ラウレルと対立し、党を離脱したことが直接のきっかけになります。この一派が集結してNPCを結成し、ダンディング・コフアンコに大統領選挙への出馬を要請しました。彼は最終的に出馬を果たし、元老院議員ジョセフ・エストラーダを副大統領候補として選びました。

1992年の大統領選挙では、コフアンコは3位に終わりましたが、エストラーダは見事に地滑り的勝利を収めました。この選挙以降、NPCはフィリピンの政治シーンで重要な役割を果たしていくこととなります。

1998年の大統領選挙とエストラーダ

1998年、NPCは副大統領エストラーダを支持する政党連合「民族主義フィリピン民衆の闘い（LAMMP）」に参加しました。エストラーダが大統領に当選した後、彼の政権下でNPCは重要な一員として活動しました。しかし、2001年1月にエストラーダが失脚すると、NPCはLAMMPを離脱しました。

国会の変遷とNPCの役割

エストラーダ失脚後、グロリア・アロヨが新たな大統領となり、彼女の支持基盤はラカスCMDを中心とした勢力となりました。国会では、代議院で75議席を持つラカスCMDと共にNPCも61議席を有し、政治的な影響力を行使していきました。

2003年には、同党所属の議員が支持していた最高裁判所長官ヒラリオ・ダビデに対する弾劾が失敗に終わり、その影響でNPC内部に不満が広がりました。この結果、連合の崩壊が囁かれるようになり、2004年の選挙では選挙共闘からの離脱と野党に転じることが噂されました。

2004年の選挙とその後

2004年、NPCは再びダンディング・コフアンコを大統領候補として支持しましたが、彼は最終的に選挙から撤退しました。この年、NPCは元老院の議席を得ることは叶いませんでしたが、代議院では53議席を獲得し、依然として一定の影響力を持つ政党として存在感を示しました。

NPの歴史は、フィリピン民主主義の中での政党の重要性や変遷、そして国の政治的潮流を反映しており、今後もその動向は注視され続けることでしょう。

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