民謡で今日拝なびら

民謡で今日拝なびら

『民謡で今日拝なびら』は、沖縄の琉球放送（RBCiラジオ）にて、毎週月曜から金曜の16:00から17:00に放送されている民謡のリクエスト番組です。この番組は、1963年2月4日に放送を開始し、当初は『お国言葉で今日拝なびら』というタイトルでした。番組名に含まれる「今日拝なびら」は、首里方言起源の挨拶の言葉であり、放送開始と同時に沖縄全域に広まりました。これにより、地域の言語文化が適用され、日常的な用語として定着したのです。

番組の公演と歴史

この番組は生放送形式であり、開始から一貫してウチナーグチ（沖縄の方言）で進行されています。初期の頃はコントと民謡のリクエストを交えた内容でしたが、1967年にはタイトルが現在の形に変更され、番組内容も純粋な民謡リクエストキャンペーンにシフトしました。上原直彦がMCを務め、2023年9月までプロデューサーとしても活動していました。

放送時間は1970年代に土曜版が終了し、平日だけの放送となりました。1983年には放送時間が短縮され、その分、出演者にも変更が求められるようになりました。また、放送45周年を祝う特別番組や、50周年記念の公演が開催されるなど、番組は長寿番組としての地位を確立しています。

番組内容とリクエスト方式

この番組は基本的に、リスナーからのハガキによるリクエストで成り立っています。匿名利用は禁止で、ペンネームやラジオネームも使用されていません。リクエストは、テレビやSNSを通じてではなく、郵送された葉書のみが受け付けており、これによりリスナーとの密接な交流が形成されています。リクエストの内容は沖縄方言で紹介され、沖縄外のリスナーにも配慮された形で放送されています。

また、2020年からは生演奏が行われるセグメントも追加され、「琉歌百景」コーナーでは琉球文化を盛り込んだ演奏が披露されています。さらに、スタジオ移動に伴い、YouTubeでのライブ配信が始まり、視聴者はスタジオの様子をリアルタイムで楽しむことができるようになっています。

出演者と番組の進行

2023年10月現在の主要な出演者は、前川守賢、島袋千恵美、座喜味米子、よなは徹、仲宗根創などの多才なメンバーが揃っています。かつての主要な出演者には北島角子と八木政男が名を連ねており、この番組の存続に大きく貢献してきました。特に上原直彦は1967年から番組を支え続け、56年間の歴史に深い関わりを持ち続けました。

3月4日の特別番組「ゆかる日 まさる日 さんしんの日」

毎年3月4日には、特別番組『ゆかる日 まさる日 さんしんの日』が放送され、リスナーと共に沖縄文化を祝う機会となっています。この日は「さんしんの日」として、民謡や三線に関する特別なセグメントが生放送され、地元の文化を再認識するイベントとなっています。

このように、『民謡で今日拝なびら』は放送開始から60年もの間、沖縄の文化を支え続けてきた大切な番組です。リスナーとの結びつきや地域文化の普及を通じて、今後もその伝統を守り続けることでしょう。

もう一度検索