気まぐれプリンセス

モーニング娘。41thシングル『気まぐれプリンセス』：詳細解説

2009年10月28日に発売されたモーニング娘。の41枚目のシングル『気まぐれプリンセス』は、同グループにとって重要な意味を持つ作品です。このシングルは、メンバー久住小春の卒業前の最後のシングルであり、2007年7月発売の34thシングル『女に 幸あれ』から約2年3ヶ月続いた9人体制での最後の作品という節目のシングルでもあります。前作『なんちゃって恋愛』から約2ヶ月半ぶりのリリースとなりました。

多様な形態でのリリースと特典

『気まぐれプリンセス』は、CDとDVDを組み合わせた初回生産限定盤が3種類、通常盤を含めて4形態で発売されました。初回生産限定盤AにはDance Shot Ver.のDVD、初回生産限定盤BにはClose-up Ver.のDVDが付属しています。初回生産限定盤Cは、メンバーソロ写真9種類と集合写真1種類の計10種類の異なるジャケットが封入されているという豪華仕様です。さらに、初回生産限定盤と通常盤（初回仕様）には、イベント抽選シリアルナンバーカードが封入され、ファンにとって貴重な特典となりました。また、レコチョクでは期間限定で限定ミュージックビデオが配信されました。

ミュージックビデオと楽曲

ミュージックビデオは、茨城県土浦市にある教会で撮影されました。ビデオの中で帽子をかぶっていたのは、高橋愛、新垣里沙、亀井絵里、光井愛佳の4名です。楽曲『気まぐれプリンセス』は、つんく♂が作詞・作曲を手掛け、サウンドテーマは「ロシアンロック」です。Aメロではテープの回転数を落としてレコーディングを行い、それを通常のスピードに戻して再生するという独特の方法が用いられました。さらに、デジタル処理も施され、サビでは大らかに歌うよう指示が出されたため、各メロディーごとに歌唱法が異なっています。センターは亀井絵里、メインボーカルは高橋愛と亀井絵里が務め、コサックダンスのフォーメーションも取り入れられています。楽曲は2009年9月19日、モーニング娘。コンサートツアー2009秋『ナインスマイル』松戸公演で初披露されました。

カップリング曲と参加メンバー

カップリング曲には『愛して 愛して 後一分』が収録されています。参加メンバーは、高橋愛、新垣里沙（5期）、亀井絵里、道重さゆみ、田中れいな（6期）、久住小春（7期）、光井愛佳、ジュンジュン、リンリン（8期）です。楽曲制作には、大久保薫、平田祥一郎といったプロデューサー陣に加え、大先生室屋ストリングス、鎌田浩二など多くのアーティストが参加しています。

発売記念イベントと収録アルバム

シングル発売を記念して、2009年10月31日には『モーニング娘。全シングル カップリングコレクション』発売記念イベント終了後に握手会が開催されました。また、よみうりランドオープンシアターEASTでは、シングル発売記念イベントが行われましたが、これは「LOVEマシーン」以来10年ぶりとなりました。

『気まぐれプリンセス』は、その後、『⑩ MY ME』、『ベスト! モーニング娘。20th Anniversary』、『モーニング娘。ベストセレクション 〜The 25周年〜』といったアルバムにも収録されました。『モーニング娘。ベストセレクション 〜The 25周年〜』に収録されているバージョンは、井上春華・弓桁朱琴を除く当時の現役メンバーによるセルフカバーで、ヴォーカルレコーディングには、オリジナルと同様の手法が用いられている点が特徴的です。

規格品番

初回生産限定盤A：CD：EPCE-5667、DVD：EPCE-5668
初回生産限定盤B：CD：EPCE-5669、DVD：EPCE-5670
初回生産限定盤C：EPCE-5671
通常盤：EPCE-5672

『気まぐれプリンセス』は、モーニング娘。の9人体制の終焉と、久住小春の卒業という、グループにとって大きな転換期を象徴するシングルとなりました。楽曲、ミュージックビデオ、そして発売記念イベントなど、あらゆる面で、その時代の空気感を色濃く反映した作品と言えるでしょう。

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