女に 幸あれ

モーニング娘。34thシングル「女に 幸あれ」：波乱のリリースと新たな出発

2007年7月25日、モーニング娘。の34枚目のシングル「女に 幸あれ」が発売されました。このシングルは、グループにとって大きな転換期を象徴する作品と言えるでしょう。

まず、このシングルは、4代目リーダー吉澤ひとみの卒業後、初のシングルリリースという大きな意味を持ちます。グループのリーダー交代は、モーニング娘。の歴史においても重要な節目であり、その後のグループの方向性を大きく左右する出来事でした。

さらに、「女に 幸あれ」のリリースには、予想外の出来事が絡んでいます。当初、この楽曲は6代目リーダーに就任したばかりの藤本美貴をフィーチャーした楽曲として制作され、レコーディングも完了していました。しかし、シングル発売直前の6月に藤本美貴がグループを脱退するという事態が発生。そのため、既にレコーディング済みの楽曲から藤本美貴のパートを削除し、急遽リリースすることとなりました。道重さゆみは、その時の状況を「藤本さんの歌割りがめちゃくちゃ多くて、藤本さんの声で藤本さん抜きでダンスレッスンとかしてました。」と振り返っており、当時の混乱が窺えます。

この楽曲は、2001年7月発売の「ザ☆ピ〜ス!」からちょうど6年後の同じ日付にリリースされました。これは、偶然の一致ではありますが、グループの歴史における重要な節目として捉えることもできます。

「女に 幸あれ」のセンターポジションは久住小春が務め、メインボーカルは高橋愛が担当しました。楽曲はつんく♂による作詞・作曲、編曲は江上浩太郎（「女に 幸あれ」）、湯浅公一（「Please! 自由の扉」）が担当しています。

また、このシングルから8期メンバーのジュンジュンとリンリンが参加し、モーニング娘。は9人体制へと移行しました。これは、グループにとって新たなステージへの始まりを意味し、「女に 幸あれ」は9人体制での最初のシングルとなりました。この9人体制は、2009年10月発売の「気まぐれプリンセス」まで続きます。

ミュージックビデオは、間奏部分にメンバーがカメラを見つめながら「バカ」と呟くシーンが収録されており、話題となりました。このシーンは、楽曲の持つ力強さや、メンバーたちの感情を表現していると考えられます。

さらに、初回生産限定盤A、初回生産限定盤B、通常盤の初回プレス分には、購入者特典抽選イベントのシリアルナンバーカードが封入されました。このイベントは、2007年8月19日に横浜BLITZで開催され、前作「悲しみトワイライト」に続く企画となりました。ただし、モーニング娘。誕生10年記念隊のコンサートと日程が重なったため、新垣里沙と久住小春は欠席しています。

収録曲は以下の通りです。

女に 幸あれ (作詞・作曲：つんく♂、編曲：江上浩太郎)
Please! 自由の扉 (作詞・作曲：つんく♂、編曲：湯浅公一)
* 女に 幸あれ (Instrumental)

参加メンバーは、高橋愛、新垣里沙、亀井絵里、道重さゆみ、田中れいな、久住小春、光井愛佳、ジュンジュン、リンリンです。

「女に 幸あれ」は、メンバーの脱退や加入といった様々な出来事を経てリリースされたシングルですが、モーニング娘。の新たな出発を告げる、重要な作品となりました。楽曲の力強さ、ミュージックビデオの印象的なシーン、そして、9人体制での新たなスタートなど、多くの要素が合わさり、このシングルはモーニング娘。の歴史において、特筆すべき作品の一つと言えるでしょう。

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