気分は天気

気分は天気: 北海道の朝を彩った情報番組

「気分は天気」は、1986年4月7日から1993年9月30日まで、北海道テレビ放送（HTB）で放送されたローカルワイド番組です。この番組は北海道の民放として初めてのローカルの朝番組であり、特に気象情報に特化した構成が話題を呼びました。

番組の概要

「気分は天気」はいわば北海道の朝を明るくするためにスタートした情報番組でした。朝の時間帯に放送され、これまで主に子供向けのアニメや再放送が中心だった同局にとって、新しい試みでした。気象情報を番組の核に据え、視聴者に生活に役立つ情報を提供することを目的としました。この試みは多くの視聴者にとって新鮮であり、好意的に受け入れられました。

特に注目されたのは、気象情報を単なるニュースのオプションとしてではなく、番組の中心的テーマにした点です。HTBは気象情報会社のオーシャンルーツ社（後のウェザーニューズ）との提携を通じて、通常の気象衛星や観測データに加え、地域特有の情報や視聴者から寄せられたリクエストにも応える形で詳細な気象サービスを展開しました。たとえば、リアルタイムでの地域ごとの天気を伝えるために、大型の北海道地図をスタジオに設置し、50人以上の「アメダス情報員」からの情報を基に、各地の最新の気象状況を紹介しました。

ゲストと司会者

この番組の司会者は、獣医師の玉井聡から始まり、伊原誠一、森田政仁（当時HTBアナウンサー）へと引き継がれていきました。また、清文枝や荒谷理香などのアナウンサーも出演し、様々なコーナーを担当しました。ウェザーマンには菅原安信が名を連ね、天気予報を伝える役割を果たしました。他にも、交通情報レポーターの岩本恵美子や、アシスタントの小川智子、佐藤明子などが番組を盛り上げました。

番組の変遷

「気分は天気」は、最初は毎朝7時45分から8時20分の35分間の番組としてスタートしましたが、視聴率の上昇を目指して1987年には放送時間を拡大。さらに1990年代には他局と競合が激化し、特に視聴率が落ち込む場面が増えていきました。

1993年には新たな編成の一環として番組内容が大きくリニューアルされ、名称も「ハイパーワイド 気分は天気」に変更されました。サラリーマンや学生層を狙った特集コーナーの導入や、視聴者が参加できる企画が盛り込まれましたが、残念ながら視聴率は低迷し、同年9月に番組は終了したのです。

その後、同局は朝の情報番組の制作を一時休止し、1996年には「ハーイ朝です」として復活させ、その後も様々な番組に引き継がれながら、現在まで続く「イチオシ!モーニング→イチモニ!」に繋がりました。2022年には、当時のコーナーを再現する特別放送も行われ、当時のファンたちの記憶を呼び起こしました。

総括

「気分は天気」は、放送当時から多くの視聴者に愛され、地域に根付いた情報番組としての役割を果たしました。気象情報をもとにした独自のアプローチは、他の多くの番組にも影響を与え、北海道の朝の風景を彩る存在となりました。

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