水上艦艇用機関銃架（遠隔操作型）

水上艦艇用機関銃架（遠隔操作型）

水上艦艇用機関銃架（遠隔操作型）は、日本の海上自衛隊で採用されている遠隔操作式銃塔であり、主に省人化、省力化、そして隊員の安全確保を目的に設計されています。この装備は、従来の12.7mm機関銃を自動化したもので、基本的な運用方法は過去の方式と変わりません。

歴史と開発経緯

この機関銃架の開発は、2009年から2011年度にかけて行われ、当時の防衛省技術研究本部が日本製鋼所を主契約者として12億円を投じました。開発のベースとなったのは、陸上自衛隊向けの車両に搭載するタイプのRWS（Remote Weapon Station）で、サーマルイメージャーやビデオカメラ、レーザー測距儀、自動追尾装置などの高度な機能を含んでいました。しかし、開発が途中で中止になったため、現在のところ陸上自衛隊には採用の計画がありません。

海上自衛隊はRWSの選定に際し、ノルウェーのコングスベルク社が提供する「シー・プロテクター」と日本製鋼所の試作品を比較した結果、国産品の維持管理が容易であり、海上自衛隊の要求に合致していることから、最終的に国内製の機関銃架が選択されました。

水上艦艇用機関銃架（遠隔操作型）は、一部機能を省略することでコスト削減が図られています。主に住友重機械工業製の12.7mm機関銃が搭載されますが、試作段階で開発した動力付きの20mm機関砲も搭載可能とされています。この20mm機関砲はM2機関銃よりも軽い反動で発砲できるため、意義があります。

現在の運用

現在、水上艦艇用機関銃架（遠隔操作型）は、もがみ型護衛艦およびあさひ型護衛艦の2番艦「しらぬい」に装備されています。もがみ型護衛艦のために4基が調達され、そのコストは約1億5215万400円、調達単価は約3,800万円に設定されています。また、「しらぬい」のために調達された2基は各2,160万円で、搭載される機銃は官給品として提供されています。

類似の装備が他の艦にも搭載されるかどうかは、いまだ明確にされていませんが、海上自衛隊におけるこの機関銃架の導入は、将来の運用スタイルに対しても計画が進められている可能性があります。

補足情報

水上艦艇用機関銃架に関する詳細は、今後の防衛装備の最新情報や技術進歩に基づく進展に注目する必要があります。また、この装備の性能や運用については、引き続き研究開発が行われる予定です。

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