水代玉藻

水代 玉藻（みずしろ たまも）

水代玉藻は、元宝塚歌劇団の月組組長であり、大阪府大阪市の出身です。彼女は樟陰高等女学校を卒業し、その後1947年に宝塚音楽学校に入学しました。次いで、1948年には35期生として宝塚歌劇団に加入し、初舞台の『春のおどり(大津絵)』でそのキャリアをスタートさせました。宝塚入団時の成績は、在籍していた46人中28位というものでした。

玉藻氏は、1975年に星組の副組長に就任し、1976年からは月組の組長として活躍し、退団までその役を全うしました。彼女は1983年9月30日に宝塚歌劇団を退団し、最終出演作である『情熱のバルセロナ』を通じて舞台生活を締めくくりました。

短い歴史と主な活動

水代の宝塚歌劇団での活動は多岐にわたり、彼女は数々の役を演じてきました。宝塚時代には、月組、星組、演劇専科での配属を経て、再び星組や月組での舞台に立ち続け、各組での演技力を発揮してきました。特に、1960年代中頃から1970年代にかけて様々な演目で活躍し、印象深いキャラクターを数多く演じました。以下はその中でも特に著名な演目の一部です。

• - 『虹のオルゴール工場』：工場長役
• - 『南の哀愁』：ジョテファ役
• - 『シャングリラ』：女官長役
• - 『エスカイヤ・ガールス』：スリ役
• - 『おやゆび姫』：野ねずみ役
• - 『シンデレラ・イタリアーナ』：マニフィコ男爵役
• - 『恋天狗』：庄屋役
• - 『ノバ・ボサ・ノバ』：シスター・マーマ役
• - 『風と共に去りぬ』：ミード夫人役

さらに、玉藻は多数の映画にも出演しており、一部を挙げると『家庭の事情 ネチョリンコンの巻』、や『仇討珍剣法』、などがある。これらの作品でも彼女は安定した演技力を見せ、舞台とはまた違った魅力を発揮しました。

教育と影響

月組組長としての役割を果たしながら、多くの後輩たちにも影響を与え続けた彼女の存在は、宝塚歌劇団の歴史においても重要な位置を占めています。彼女の芸名は、彼女の故郷である水に囲まれた玉藻城から取られており、その意味を深く理解できる人物でもあります。愛称としての「カッちゃん」や「カシマさん」も、彼女の親しみやすい人柄を表しています。

水代玉藻は、その魅力的な演技と強い存在感で宝塚の舞台で数々の成功を収め、多くのファンに愛される存在になりました。彼女は、宝塚歌劇団の神髄とも言える職業人として、今もなお多くの人々に影響を与え続けています。彼女のかつての舞台や映画での活躍は、宝塚の伝統や魅力を伝え続ける上で欠かせないものとして語り継がれています。

もう一度検索