水島弘

水島 弘（みずしま ひろし）

水島 弘（1932年9月11日 - 2005年6月19日）は、日本の俳優であり、劇団四季の創設メンバーとして知られています。彼は宮城県仙台市で生まれ、後に東京都に移住しました。彼の本名は水島 弘道です。

学歴と早期の影響

水島は東京都立石神井高等学校を経て、東京大学文学部仏文科を卒業しました。大学在学中にフランスの演劇に惹かれ、演劇への情熱が芽生えました。この影響から、彼は劇団四季の設立に携わり、演技の道へと進むことになります。

キャリアのスタート

水島はその後、声優としても活動を開始しました。特に、アニメ『大鉄人17』では、感情を持たない巨大コンピューター「ブレイン」の声を演じ、高い評価を得ました。彼の特徴である気品高いバリトンの声が、キャラクターに独自の深みを与えたのです。

主な作品

彼の演じる役柄は多岐にわたり、ミュージカルやドラマ、映画において数多くの印象的なパフォーマンスを残しています。特にミュージカル『オペラ座の怪人』や『ハムレット』、さらには『信長記』など、文学性の高い作品にも出演しました。

映画界でも活躍し、『暗殺』や『夕陽に赤い俺の顔』、さらに『化石の森』などの作品に出演しました。加えて、テレビドラマにも多くの作品があり、『非情のライセンス』や『真田太平記』などの名作に登場しています。

声の仕事

彼の声の仕事も印象深いものでした。『宇宙からのメッセージ（1978年）』では総司令官の声を担当し、視聴者に強い印象を残しました。また、ナレーターとしての仕事やラジオドラマでもその才能を発揮しました。

私生活と家族

水島の父、岡本一（おかもと はじめ）は山口県出身で、東京帝国大学を卒業後、鉄道省に入省しました。後に西武鉄道の幹部として堤康次郎に仕えましたが、1950年に脳出血で54歳の若さで亡くなりました。彼の家族は非常に大きく、8人の子供を残しました。父親の後輩には、後の総理大臣、佐藤栄作がいるなど、家族は名門に連なる存在でした。

晩年と死

水島は1993年に病気療養に入り、その後は闘病生活を送ることとなりました。2005年6月19日、肺炎が原因で他界してしまいます。彼の死は多くのファンや仲間たちにとって大きな損失となりました。

水島弘のキャリアは、演技に対する情熱と誠実さの象徴です。彼の残した作品は、今もなお多くの人々に愛され続けています。

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