水町泰杜

水町 泰杜（みずまち たいと）は、2001年9月7日生まれの日本の男子バレーボール選手です。熊本県の出身。

若き日の輝き

キャリアの始まりから水町選手は頭角を現しました。中学3年時の2016年には、熊本県選抜チームの一員としてJOCジュニアオリンピックカップ第30回全国都道府県対抗中学大会に出場し、決勝まで1セットも落とすことなく圧倒的な強さで全国優勝を成し遂げました。

高校はバレーボールの名門、鎮西高等学校へ進学。1年生にして全日本高等学校選手権大会（春高バレー）での全国優勝メンバーとなりました。2年生からはチームの主将を任され、エースの象徴である背番号3を背負い活躍しました。また、2018年にはU18日本代表に選出され、アジアユース選手権(U-18)に出場。チームの優勝に大きく貢献し、自身も最優秀選手（MVP）に輝くなど、国際舞台でもその才能を発揮しました。

大学での進化

2020年、早稲田大学に進学後もその勢いは止まりませんでした。1年時、2年時と連続して全日本大学選手権大会（全日本インカレ）で優勝し、大学バレーのトッププレイヤーとして君臨しました。3年時には惜しくも全日本インカレ3連覇を逃すものの、最終学年となる4年時の2023年にはチームの主将として、関東大学春季1部リーグで早稲田大学を自身初の優勝に導きました。そして、全日本インカレでも2年ぶりの優勝を果たし、有終の美を飾りました。また、この年にはユニバーシアード日本代表にも選出され、FISUワールドユニバーシティゲームズにも出場しています。

プロでの挑戦：二刀流の開拓

大学卒業後、2023-24シーズンにV.LEAGUE DIVISION1 MEN（V1男子）に所属するウルフドッグス名古屋に入団し、プロキャリアをスタートさせました。このシーズン中にV1男子の試合に出場し、プロデビューを果たしています。

水町選手の特筆すべき点は、インドアバレーだけでなく、同時にトヨタ自動車ビーチバレーボール部にも入団し、インドアとビーチバレーボールの「二刀流」での活動を開始したことです。ルーキーがキャリアの最初から異なる種目でプロ活動を行うのは国内では非常に珍しく、前例のない挑戦として注目を集めました。2023年12月23日には、ウルフドッグス名古屋とトヨタ自動車ビーチバレーボール部による合同入団会見が開かれ、水町選手はこの異色の挑戦への意気込みを語りました。

会見に同席したトヨタ自動車ビーチバレーボール部GMの川合俊一氏は、「世界ではトップレベルの選手がインドアとビーチの両方で活躍するケースがあるが、日本ではこれまでなかなか実現しなかった。水町選手の挑戦は、関係者双方から大きな期待が寄せられている」とコメントし、水町選手が日本のバレーボール界に新たな可能性をもたらす存在であることを示唆しました。

日本代表への選出と受賞

プロ入り後もその才能は高く評価され、2025年には日本代表に初めて選出されました。また、2024-25シーズンにはSV.LEAGUE MEN（V.LEAGUEの後継リーグ）において、最優秀新人賞を受賞しています。

人物

大学在学中に教員免許を取得している一面も持っています。

球歴

日本代表（2025年-）
ユニバーシアード日本代表
FISUワールドユニバーシティゲームズ - 2023年
U18日本代表
アジアユース選手権 - 2018年

所属チーム

鎮西高等学校（2017-2020年）
早稲田大学（2020-2024年）
ウルフドッグス名古屋（2024年-）
トヨタ自動車ビーチバレーボール部（2024年-）

受賞歴

2018年 - アジアユース選手権 MVP
* 2025年 - 2024-25 SV.LEAGUE MEN 最優秀新人賞

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