水野孝一

水野孝一氏について

水野孝一（みずの こういち）氏は、1976年10月27日生まれの日本の社会起業家であり、にっぽんど真ん中祭りの創始者として知られています。公益財団法人にっぽんど真ん中祭り文化財団の専務理事兼総括プロデューサーを務めており、名古屋大学大学院経済学研究科博士前期課程を修了し、経済学修士の学位を有しています。

生い立ちと学生時代

水野氏は、静岡県清水市（現在の静岡市清水区）で生まれ、幼少期から少年時代を岐阜県瑞浪市で過ごしました。1994年に中京商業高校を卒業後、中京大学商学部へ進学。大学在学中に名古屋学生チーム「鯱」に参加し、北海道のYOSAKOIソーラン祭りに感銘を受けたことが、にっぽんど真ん中祭りを創設するきっかけとなりました。

にっぽんど真ん中祭りの創設と発展

大学在学中に祭りの構想を抱いた水野氏は、学生仲間と共に実行委員会を設立し、初代実行委員長に就任。1999年に第一回にっぽんど真ん中祭りを開催しました。以来、執行責任者として祭りの運営に携わり、「全員参加」を合言葉に、多くの人々を巻き込みながら祭りを大きく発展させてきました。現在では、愛知・名古屋を中心に、国内外から2万人以上の踊り手、7千人以上のボランティア、そして200万人以上の観客が集まる、国内有数の観光資源となっています。

実践的なノウハウと組織運営

水野氏が祭りを通じて培ってきたノウハウは、単なる集客イベントの構築にとどまらず、リスクコミュニケーション、合意形成プロセス、マネタイズ、組織づくりなど、多岐にわたります。特に住民参加型の実践例は、多くの自治体や団体にとって参考になるでしょう。また、祭り立ち上げ当初から、多くの名古屋財界人を巻き込み、幅広い業界の実力者から支持を得ながら組織基盤を構築。その結果、祭りという形のない組織が、国内で初めて公益財団法人としての認定を受けるという、非常に珍しいケースを実現しました。現在、日本国内で公益財団法人として認定を受けている祭りは、にっぽんど真ん中祭りだけです。

若者育成への貢献

水野氏は、祭りを通じて得た知見を社会に還元するため、自治体等からの視察を受け入れているほか、若者に対しては、祭りづくりに奔走した創業時の想いや経験を伝え、夢の具現化を支援する取り組みを推進しています。また、公益財団法人と共に祭りを主催する“にっぽんど真ん中祭り学生委員会”からは、国内外の大手企業で活躍する人材を多く輩出しており、財団事務所のスペースを無料で開放するなど、地元の若者が安心して活動できる環境を提供し、育成に力を入れています。

地域活動とプライベート

水野氏は、3児の父でもあり、名古屋市立小学校のPTA会長、地元学区小中学校PTA協議会会長も務めるなど、地域活動にも積極的に参加しています。

著書

水野氏の著書には、『人も街も動かす！巻き込み力』（KADOKAWA，2020年）があります。

水野孝一氏は、祭りを通じて地域を活性化させるだけでなく、その経験と知見を活かし、多方面で社会に貢献している人物と言えるでしょう。

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