水野祐樹

水野 祐樹（みずの ゆうき）

日本の俳優。1980年9月11日、兵庫県神戸市に生まれる。

経歴と人物

神戸市で育ち、神戸学院大学を卒業。大学在学中には、カナダのマギル大学にて夏期英語研修に参加するなど、国際的な学びも経験した。高校時代から大学にかけては、大阪を拠点とする劇団東俳に所属し、演劇の基礎を学んだ。

俳優としてのキャリアを積む中で、水野祐樹は多岐にわたるメディアで活動を展開している。舞台、テレビドラマ、映画、CM、ラジオなど、その活動範囲は幅広い。特に映画作品への出演は非常に豊富であり、数多くのインディペンデント映画や商業作品に出演している。2007年の「オリヲン座からの招待状」や2009年の「ハイキック・ガール！」といった作品に出演し、俳優としての存在感を示してきたほか、「未来の花嫁」「ヘッドバット」「PASSENGER」「さくらな丘」「関西の犬」「何も成し遂げず死ぬこと」「さんさん」「はにかみレモン」「恋愛行進」「プレゼント」「あいもかわらず」など、多数の作品で主演を務めている。また、役柄も幅広く、シリアスな役からコメディ、時にはエキセントリックなキャラクターまで演じ分けている。

水野祐樹の活動の大きな特徴の一つに、自身が監督も兼任する映画作品への積極的な取り組みが挙げられる。特に、2014年頃から参加しているユニークなオムニバス作品シリーズ「鉄ドン」では、監督・出演として中心的な役割を果たしている。この「鉄ドン」シリーズは、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の主要なイベントとして定着しており、水野は「フールジャパン鉄ドンへの道」でファンタランドイベント賞、「大怪獣ちゃらんぽらん祭り 鉄ドン」でファンタランド市民賞を監督として受賞するなど、同映画祭の活性化に貢献している。監督作としては、他に「E.P.」などがある。

国内外の映画祭への参加・選出歴も豊富で、俳優および監督としての国際的な評価も得ている。主演を務めた映画「ミズノの帰還」は2016年にカンヌ国際映画祭のショートフィルム部門に選出された。「僕の中のオトコの娘」はモントリオール世界映画祭に招待され、「ERASER WARS」は富川国際ファンタスティック映画祭やキネコ国際映画祭でグランプリを獲得するなど、出演作は国際的な注目を集めている。監督作「大怪獣ちゃらんぽらん祭り 鉄ドン」はメキシコのFeratum映画祭で外国長編映画グランプリを受賞した。また、限られた時間で映画を製作する48 Hour Film Projectにも積極的に参加しており、「おでのみりょく」では監督・主演として作品賞3位、観客賞2位、最優秀監督賞、最優秀美術賞を獲得するなど、複数の賞を受賞している。

俳優・監督業に加え、地域貢献活動も行っており、2014年からは兵庫県香美町の香住町観光大使を務めている。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など、様々なメディアにも登場し、その活動を伝えている。

水野祐樹は、俳優として多様な役柄に挑戦し続ける一方で、自らも作品を生み出すフィルムメーカーとして、国内外のインディペンデント映画シーンを中心に精力的な活動を続けている。そのユニークな視点とパワフルなエネルギーは、今後のさらなる活躍を期待させるものである。

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