永川勝浩

永川勝浩（ながかわ かつひろ）

1980年12月14日、広島県三次市に生まれた永川勝浩は、元プロ野球選手で主に投手として広島東洋カープで活躍しました。彼は右投右打であり、同球団史上初の自由獲得枠で入団した選手でもあります。 永川はプロ入り前に三次市立三次中学校でバスケットボールをプレイしていましたが、高校に進学後に野球を再開しました。新庄高校を経て亜細亜大学に進学し、大学では優れた成績を収めました。特に、大学選手権の準々決勝での勝利や明治神宮大会での完封勝利は印象的です。大学時代の成績は、東都大学リーグで15試合に登板し、5勝4敗、防御率2.03という内容でした。

プロ入りとキャリア初期

2002年のドラフトで広島東洋カープに入団し、背番号20が与えられました。彼は2003年に新人として開幕一軍入りを果たし、クローザーとして活躍しました。特に、25セーブを記録し、オールスターゲームにも出場します。しかし、2004年には不調が続き、その後のフォームの調整が求められました。2005年には中継ぎとして起用され、投球の幅を広げるために様々な球種を磨きました。パフォーマンスは改善し、57試合に登板します。

さらなる成長と成功

2006年からはクローザーとしての役割を担い、27セーブを挙げるなどリーグでの地位を確立しました。続く2007年には31セーブを記録し、球団記録を更新しますが、制球力の不安定さに悩まされます。2008年には安定感を取り戻し、38セーブを達成し、年俸も大幅に上昇します。

2009年には通算150セーブを達成するなど、球団の核として活躍しましたが、その一方で不安定な投球も続きます。特に成績の波が見られ、2010年には大きな調整が必要とされ、その年の登板数は限られました。2011年には中継ぎとして19試合に登板しましたが、セーブは記録されず、さらなる低迷が続きました。

引退後の活動

2012年のシーズンは一軍登板がなく、2013年には新しい投球スタイルを試みるも再び怪我に悩まされるものの、最終的に主に中継ぎとして貢献しました。2018年には22試合に登板しますが、翌2019年には一軍昇格のチャンスが訪れず、9月に現役引退を発表しました。引退後は広島に残り、二軍投手コーチとしてチームを支えました。2020年には二軍投手コーチに就任し、将来的には再び一軍での指導を期待されている状況です。

選手としての特長

永川は独特な投球フォームを持ち、そのスタイルはノーラン・ライアンを模倣したものとして知られています。最速156km/hを記録するストレートと、大小のフォークボールが特徴で、特にフォークボールは奪三振率が高い一方で、制球に課題がありました。また、捕手とのバッテリーには石原慶幸が多く、フォークボールの球種を最大限に活用した投球がなされました。

人物としての側面

プライベートでは、腰痛を抱えており、2007年には自身が出演したドラマ「ドリーム☆アゲイン」でのプレイも話題になりました。永川は「抑えはやるか、やられるかのポジション」と語り、厳格な性格でも知られており、結果を求める姿勢が強調されます。彼のキャリアは波乱に満ちたものでありながらも、選手としての貢献は多大でした。一方で、現役引退後のコーチングにおいてもその経験を生かし、多くの選手に影響を与えています。

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