永遠の詩 (狂熱のライヴ)

『永遠の詩（狂熱のライヴ）』は、レッド・ツェッペリンが1976年に発表したコンサート映画『レッド・ツェッペリン狂熱のライヴ』のサウンドトラックアルバムです。1973年7月、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでの3日間のライブ演奏が収録されています。

制作の背景

プロデューサーはジミー・ペイジ、レコーディング・エンジニアはエディ・クレイマーが担当。複数のテイクを編集し、オーバーダビングを最小限に抑えて制作されました。ペイジは編集を否定していますが、実際には異なる日の演奏が繋ぎ合わされています。映画で使用された楽曲の一部がアルバムに未収録であるなど、映画との相違点も存在します。

アートワーク

前作『プレゼンス』に続き、ヒプノシスがアートワークを手がけました。黒を基調とした見開きジャケットには、リハーサルを行ったオールド・ストリート・スタジオが描かれています。映画のスチル写真を掲載したブックレットも付属しています。

アルバムの内容

本作はサウンドトラックとして扱われていますが、曲目や曲順が映画と異なり、別テイクが使用されている楽曲も多いです。そのため、公式ライブ・アルバムとしての側面が強く、スタジオ録音とは異なるライブならではのアレンジや、プラントのボーカルの変化に戸惑うファンもいました。ペイジ自身も「ベストな演奏ではない」と語っていますが、1997年の『BBCライヴ』まで唯一の公式ライブ・アルバムでした。

評価と影響

アメリカのアルバムチャートで2位、イギリスでは1位を獲得。『プレゼンス』を上回るセールスを記録しました。長らく唯一の公式ライブ盤として、ツェッペリンのライブパフォーマンスを伝える重要な作品として評価されています。

リイシュー盤

2007年には、未発表曲を追加収録し、再編集・リマスタリングを施したリイシュー盤がリリースされました。一部楽曲は過去のDVDからの流用ですが、音質の向上や追加楽曲によって、より充実した内容となっています。映画版DVD・ブルーレイも同時発売され、映像と音楽の両方でライブの熱狂を追体験できるようになりました。

収録曲（オリジナル盤）

A面
ロックン・ロール
祭典の日
永遠の詩
レイン・ソング

B面
幻惑されて

C面
ノー・クォーター
天国への階段

D面
モビー・ディック
* 胸いっぱいの愛を

『永遠の詩（狂熱のライヴ）』は、ツェッペリンのライブの魅力を凝縮した作品であり、彼らの音楽を語る上で欠かせない一枚と言えるでしょう。

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