汐留川

汐留川について

汐留川（しおどめがわ）は、東京都港区と中央区を流れ、東京湾へと注ぐ二級河川です。現在、その大部分は埋め立てられており、かつての状態を保存している部分は限られています。

歴史と流路

汐留川の源流は、もともと清水谷（紀尾井町周辺）や新宿区の鮫川、また檜町公園の池から流れる太刀洗川など、いくつかの小川に由来しています。これらの川は、愛宕山の北部で合流し、日比谷入江へと流れ込んでいました。当時、この地域は「桜川」と呼ばれていました。

17世紀、江戸時代には江戸城の改修工事や市街地の整備が進み、日比谷入江が埋め立てられることとなります。しかしながら、人工的な水路が構築され、元々の溜池から流れ込む水は、外濠として東へ延びるようになりました。日の目を見なかったその後、浜御殿が建設され、周囲の水路が発展していき、特にその西側を「汐留川」と名付けるようになりました。

明治時代の後半からは、川の名が上流まで拡張され、虎ノ門から始まり新橋を経て、最終的には海へ流れ込むまでの部分が汐留川として認識されるようになりました。しかし、都市の発展に伴って埋め立ては進み、その存在感は薄れていくばかりでした。具体的には、虎ノ門から幸橋にかけては明治時代中に埋め立てられ、再開発用地へと転用されました。1951年からの埋め立て作業により、1963年には浜離宮庭園の900メートルほどの区間のみが残された状態となり、以降はほぼそのままの形で現在に至ります。

橋梁

汐留川には、多くの歴史的な橋が架かっていました。主なものを以下に紹介します。

• - 虎ノ門橋: 江戸城の虎ノ門に架かっていた橋で、現在の桜田通りの虎ノ門交差点付近に位置します。
• - 新幸橋: 明治時代に架設された橋で、日比谷通り上にあります。
• - 幸橋: 幸橋門に架かる橋で、現在はJRの西側、第一ホテル東京前に位置しています。
• - 土橋: 現在の土橋交差点近くにあり、外濠との合流点です。
• - 新橋: 汐留川の名前の由来となった古い橋で、東海道へ抜ける出入口にあたります。
• - 蓬莱橋: 明治7年に改築され、その名が付けられました。
• - 汐先橋: 浜離宮恩賜庭園の北方に位置する橋です。

埋め立てられた区間内には多くの橋が存在しましたが、依然として土橋から汐先橋までの区間は東京高速道路が通っています。これにより、過去の汐留川の遺跡が高速道路の橋梁の下に埋もれる形となっています。

関連河川

汐留川に関連する河川には、桜川や外濠、築地川、三十間堀川などがあります。これらの水系は、東京の歴史的な水環境に深く関与していました。

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