江南市立古知野中学校

愛知県江南市高屋町に所在する江南市立古知野中学校（こうなんしりつこちのちゅうがっこう）は、地域住民から親しみを込めて「古中（こちゅう）」と呼ばれている公立中学校です。

概要

名鉄犬山線江南駅から概ね1～2キロメートル圏内を主な校区とし、江南市内においては最も規模の大きな中学校として知られています。その規模ゆえに、創立以降、校区の分離や分割が過去二度にわたり行われました。現在の通学区域は、江南市立古知野東小学校の全域に加え、古知野南小学校の大部分（古知野町など）、そして門弟山小学校の過半数（飛高町など）を含んでいます。かつては現在の江南市立北部中学校（学区調整で移転改名された旧・草井中学校）の区域である古知野北小学校区も当校の校区に含まれていましたが、後に分離されました。また、江南市立西部中学校（古知野西小学校区域全域と古知野南小学校の一部を校区とする）は、当校の学区を分割・新設する形で開校した経緯があります。

本校は伝統を重んじる校風が特徴です。例えば、平成29年度までは男子生徒に対して黒色の学生帽の着用を義務付けていました。学校周辺は比較的土地が低いため、大雨の際には近隣の道路が冠水することもあります。

沿革

江南市立古知野中学校の歴史は、戦後の学制改革期に始まります。

1947年4月：学校教育法に基づき、古知野町立古知野中学校として創立。当初は、古知野町立実践女学校跡地に本校を置き、町内の四つの小学校にそれぞれ分校を設けて生徒を受け入れていました。
1948年3月：実践女学校跡地に新たに建設された校舎へ移転します。
1948年10月：本校の竣工式が挙行されました。
1954年6月：古知野町が布袋町、宮田町、草井村と合併し江南市が誕生。これに伴い、校名が江南市立古知野中学校に改称されました。
1965年4月：古知野北小学校区域の生徒が、江南市立北部中学校（旧草井中学校が移転改名）へ移りました。
1968年10月：北館の起工が行われます。
1969年9月：鉄筋コンクリート造り3階建ての北館が竣工しました。
1970年1月：学校体育研究の功績が認められ、愛知県から優良校として表彰されます。
1972年10月：学校体育研究優良校として、今度は全国表彰を受けました。
1973年2月：南館の一部が竣工します。
1977年3月：全ての校舎が完成し、現在の校舎配置が整いました。
1978年3月：緑化事業として、アメリカハナミズキの植樹が行われました。
1982年4月：当校の校区を分割する形で、江南市立西部中学校が新設されました。これにより、古知野西小学校区域の全域と、古知野南小学校区域の一部（赤童子町西部、大間町）に居住する生徒は西部中学校へ通学することになりました。
1984年4月：学校の教育目標を示す校訓「誠実・創造・剛健」が制定されました。
1991年4月：男子生徒の頭髪に関する規定、いわゆる丸刈り校則が撤廃されました。
1994年10月：敷地内に雨水貯留施設が築造されました。
1996年11月：創立50周年記念式典が盛大に開催されました。
1998年3月：創立50周年を記念した庭園「望の苑」の除幕式が行われました。
2000年9月：コンピュータ室がインターネットに接続され、情報教育環境が整備されました。
2002年4月：学校週5日制が全面実施となりました。
2004年7月：陸上競技部が県大会で男女総合優勝を飾りました。
2006年8月：校内LANが整備され、校内の情報ネットワーク化が進みました。
2007年8月：創立60周年を記念した壁画「大いなる木の前で」が完成しました。
2007年11月：創立60周年記念式典が挙行されました。
2008年5月：公式ウェブサイトが開設され、学校の情報発信が始まりました。
2008年11月：PTA活動の功績が認められ、文部科学大臣賞を受賞しました。
2010年3月：新しいプールが竣工しました。
2010年12月：校舎の耐震工事が完了し、安全性が向上しました。
2012年3月：新しい体育館が竣工しました。
2012年9月：南館の改修工事が完了しました。
2014年11月：駅伝部女子が県大会で優勝し、全国大会に出場する快挙を成し遂げました。
2015年11月：駅伝部男子も県大会で優勝し、前年に続き全国大会に出場しました。
2018年4月：かつて伝統として受け継がれていた男子生徒の制帽（黒色学生帽）着用義務が廃止されました。
2018年7月：陸上競技部が県大会男子総合で優勝しました。
* 2023年4月：市内の他中学校と同様に、ブレザー型の新制服が導入されました。これは従来の詰襟学生服やセーラー服との選択制となっています。

学校生活と特色

古知野中学校では、生徒たちが充実した学校生活を送れるよう、様々な行事や活動が行われています。一年を通して、入学式、体育祭、文化の集い（合唱コンクールを含む）、修学旅行、職場体験、校外学習などが実施され、生徒の成長を多角的に支援しています。生徒会活動も活発で、生徒総会や生徒会アワーなどを通して自治的な取り組みが行われています。

部活動も盛んで、多くの生徒が活動に参加しています。特に陸上競技部や駅伝部は近年顕著な成績を収めており、県大会での優勝や全国大会への出場といった輝かしい実績を残しています。

校区と周辺環境

現在の古知野中学校の校区は、江南市立古知野東小学校区の全域、古知野南小学校区の大部分（赤童子町西部、大間町を除く）、そして門弟山小学校区の過半（古知野町花霞、飛高町など）で構成されています。校区内には、愛知県立古知野高等学校、愛知県立江南高等学校といった教育機関、江南市民文化会館、江南市役所、江南市消防本部といった公共施設が集積しています。また、地域の信仰を集める古知野神社や北野天神社、名鉄犬山線の主要駅である江南駅なども校区内に位置しており、生活利便性の高い地域と言えます。商業施設として大阪屋ショップやトップワンなどのスーパーマーケットも点在しています。

学校へのアクセスは、名鉄犬山線江南駅から徒歩約12分（約800メートル）と、公共交通機関を利用しやすい立地です。

もう一度検索