江南市立古知野南小学校

江南市立古知野南小学校（こうなんしりつ こちのみなみしょうがっこう）は、愛知県江南市の古知野町に位置する公立の小学校です。地域では「古南（こみなみ）」という通称で広く知られています。

本校の学区は、江南市の中央部に広がる市街地が中心となっています。具体的には、古知野町（一部を除く）、北野町、尾崎町、赤童子町、大間町などが含まれます。この地域には、江南市役所、江南市文化会館、愛知県立江南高等学校といった市の主要な施設や、江南駅、江南郵便局、江南市消防本部、愛知北農協(JA)本店、北野天神社など、市民生活に密着した様々な場所が含まれています。

かつて、特に昭和50年代には、江南市内でも有数の大規模校として知られていました。当時の児童数は約2千人に達し、各学年には7クラスから8クラスが設けられるほどの「マンモス校」でした。しかし、児童数の増加に対応するため、昭和53年には江南市立門弟山小学校が分離・新設され、古知野町の一部（花霞、高瀬など）や飛高町などが新たな校区となりました。この分割により、本校の規模は適正化されました。平成に入ってからは全校児童がおよそ900人程度で推移し、令和元年以降は800人台、各学年4クラスとなっています。

本校の卒業生の大半は、江南市立古知野中学校へ進学します。古知野中学校も、かつては生徒数が約900人に上り、江南市立西部中学校が分割・新設される以前は大規模校でした。西部中学校は、古知野南小学校から門弟山小学校が分離されてから3年後の昭和56年に新設されました。なお、古知野南小学校の卒業生のうち、赤童子町西部や大間町に居住する生徒は西部中学校へ進学しますが、その他の大部分（約8割程度）は古知野中学校へ進むことになります。

交通アクセスとしては、名古屋鉄道の江南駅西口から徒歩でおよそ10分という場所にあります。江南駅構内の地下通路は、本校の児童たちの安全な通学路としても利用されています。また、学校の北側には名鉄バスの「古知野南小学校前」バス停留所があり、江南駅発着の一宮駅行き、江南厚生病院行き、江南団地行きなどの各路線が停車します。

本校の歴史は古く、明治初期に遡ります。1873年（明治6年）9月には、赤童子村、北野村、尾崎村、中奈良大間村、木賀村が連携し、長幡寺に「赤童子学校」として開校しました。その後、1875年（明治8年）7月には古知野学校が分離独立しています。

学校の名称や所在地は時代の変遷と共に変化しました。1912年（明治45年）4月、現在の江南市古知野町、北野町、尾崎町、赤童子町、飛高町を校区として「古知野第一尋常小学校」に改称。翌1913年（大正2年）11月には「古知野尋常高等小学校」となりました。さらに1921年（大正10年）4月1日には「古知野南尋常高等小学校」に改称されています。太平洋戦争中の1941年（昭和16年）4月1日には、国民学校令の施行に伴い「愛知県丹羽郡古知野町立古知野町南国民学校」となり、この時期に現在の場所へ校地が移転されました。戦後の学校教育法施行により、1947年（昭和22年）4月1日には「古知野町立古知野南小学校」となりました。

そして、1954年（昭和29年）6月1日に古知野町、布袋町、宮田町、草井村が合併して江南市が誕生したことにより、現在の名称である「江南市立古知野南小学校」となりました。施設の整備も進められ、1966年（昭和41年）11月15日には鉄筋コンクリート造3階建ての北棟校舎が完成。1972年（昭和47年）には講堂兼体育館、1976年（昭和51年）7月1日には鉄筋コンクリート造の本館と特別教室棟（南棟）が完成しました。1973年（昭和48年）11月15日には開校100周年記念式典が盛大に挙行されています。昭和53年に門弟山小学校が分離された際、それまで使用されていた木造平屋建て校舎3棟は児童数減少に伴い撤去され、跡地はグラウンドやプールの敷地として活用されることになりました。

本校は、その長い歴史の中で地域の発展と共に歩み、多くの児童たちの学び舎としての役割を果たしています。

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