江原桂三郎 (初代)

初代江原桂三郎の生涯

江原桂三郎（えばら けいざぶろう）は、文久3年1月20日（1863年3月9日）に生まれ、1929年6月6日に亡くなった日本の政治家、実業家です。彼は明治から大正時代にかけて群馬県で重要な役割を果たし、特に前橋市における数々の業績で知られています。彼は前橋市長、第12代群馬県会議長、前橋市会議長、そして群馬中央銀行（現・群馬銀行）の頭取を歴任しました。

幼少期から青年期

桂三郎は坂本金十郎の三男として埼玉県本庄市に生まれました。幼少期には、前橋にある江原家の養子に入り、資産家の分家を継ぎました。彼の家族は、後に彼の政治活動及び事業展開において、重要な支えとなりました。

政治家としてのキャリア

江原桂三郎は、1892年に行われた第1回前橋市会議員選挙で当選し、その後も市議会の副議長や議長を務め、政治の世界でのキャリアを積み重ねました。1896年から翌年まで副議長を務めた後、1898年から1903年には前橋市会議長を務めました。彼の政治家としての成長を示すエポックとなったのは、1903年に群馬県会議員に当選したことでしょう。彼は1905年には県会議長に就任し、県の発展に大きく寄与しました。

1910年2月、江原は前橋市長に就任し、その在職中には一府十四県連合共進会を開催し、市立高等女学校の設立などの重要なプロジェクトを実現させました。彼は明確なビジョンを持ち、それを実行に移すことで地域社会の向上に貢献したため、1911年に市長を退職するまで地元住民から高い信頼を得ていました。

実業家としての側面

政治家としての活動に加え、桂三郎は実業家としても非常に忙しい日々を送っていました。1922年から1929年まで前橋商業会議所の会頭を務め、地域経済の振興にも力を注ぎました。そのほかにも、上毛倉庫の社長や上毛物産銀行の専務取締役、三十九銀行の取締役、群馬中央銀行の頭取、さらに群馬県農工銀行の頭取など、名だたる金融機関の要職を歴任しました。これらの役職を通じて、地域経済の発展に多大な貢献を果たしました。

晩年と死去

彼の生涯は1929年に幕を閉じ、同日付で正七位が叙されました。また、江原桂三郎は「松岳院清幽香桂居士」という戒名を持ち、天川町の千日庵に眠っています。

家族について

江原桂三郎の岳父は貴族院の多額納税者議員である江原芳平で、晩年には子である江原桂三郎（二代目）も前橋市長として地域に貢献しました。彼は家族としてのつながりが政治家としてのキャリアにも影響を与えたと言えるでしょう。

参考文献

• - 人事興信所 編『人事興信録 第4版』
• - 蛯名慶五郎『群馬県の代表的人物並事業』
• - 前橋市史編さん委員会 編『前橋市史』
• - 歴代知事編纂会編『日本の歴代市長』

江原桂三郎は、単なる政治家や実業家に留まらず、群馬県の成長を担った一人として、今もなおその存在を感じさせる人物です。

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