江頭恒治

江頭 恒治 - 日本の経済学者

江頭恒治（えがしら つねはる、1900年10月7日 - 1978年10月5日）は、滋賀大学名誉教授であり、経済学の分野で影響力のある学者です。彼は、日本経済史の研究において重要な業績を残しました。生まれは佐賀県で、1924年に佐賀高等学校を卒業した後、京都帝国大学経済学部に進学しました。そこで本庄栄治郎に師事し、日本経済史について学び、1927年に卒業しました。

卒業後、浪速高等学校の講師として教育に携わった後、1933年には黒正巌が設立した日本経済史研究所に所員として加わりました。その後、1937年には満州建国大学に助教授として赴任し、1940年には教授に就任しました。戦後の1947年には彦根経済専門学校の講師に転職し、同年3月には同校の教授に昇進しました。そして1949年、彦根経済専門学校は新たに設立された滋賀大学に統合され、江頭は同大学の教授としての地位を確立しました。1961年には定年を迎え、名誉教授に称号されました。

江頭の学問的な業績は特筆すべきもので、1947年に発表した『日本荘園経済史論』により、京都帝国大学から経済学博士の学位を受けました。また、1966年には『近江商人中井家の研究』によって日本学士院賞と日経・経済図書文化賞を受賞するなど、彼の研究が高く評価されました。

その間、江頭は多くの著作を発表し、日本の経済史に関する重要な文献を多数残しました。代表作には、1938年に発行された『高野山領荘園の研究』、1942年の『日本荘園経済史論』、1953年に出版された『経済史原論』、1959年の『近江商人』などがあります。また、経済学における翻訳活動も行い、ミッチャーリッヒの『経済史原論』を共訳するなど、国際的な視野も持っていました。

江頭はその業績に対しても評価され、1970年には勲三等旭日中綬章を受章し、1978年には正四位に叙せられるなど、その学問的貢献が認められました。彼の業績は、今なお多くの人々に影響を与え続けています。

江頭恒治の生涯を通じての功績は、経済学の発展に多大な役割を果たしており、特に日本経済史の研究分野において、その足跡は今なお鮮明に残っています。彼の教えを受けた多くの学生たちも、江頭の思想や研究結果を引き継ぎ、日本の経済学界における重要な存在となっています。

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