池口慶三

池口慶三は、1867年（慶応3年）に但馬国七美郡（現在の兵庫県美方郡香美町）で生まれました。旧村岡藩士の家柄で、池口吉兵衛の三男として育ちました。1885年には家督を相続しています。

1890年7月、帝国大学医科大学薬学科を卒業し、薬学士の称号を得ました。その後、警視庁技師、衛生試験所技師、内務技師、特許局技師・検査官などを歴任し、薬学の専門家として行政の分野でも活躍しました。1907年11月には、薬学博士の学位を授与されています。

その後、内国製薬常務取締役兼技師長を経て、1927年には東京薬学専門学校（現在の東京薬科大学）の校長に就任しました。教育者としても後進の育成に尽力し、日本の薬学界の発展に大きく貢献しました。

また、池口慶三は、日本薬局方調査会会長を務め、日本の薬局方の整備に尽力しました。さらに、日本薬剤師会顧問としても活躍し、薬剤師の地位向上にも貢献しました。

著作として『日本薬局方通解』があり、薬学の発展に寄与しています。1908年（明治41年）には正五位に叙されています。

池口慶三は、薬学の研究者、教育者、行政官として多岐にわたり活躍し、日本の薬学の発展に貢献した人物として、その功績は高く評価されています。

家族

父：吉兵衛（兵庫県平民）
妻：せき（1876年 - ?、京都、松田甚八の妹）
男：輝雄（1893年 - ?、医学博士）
男：光雄（1895年 - ?）
長女：英子（1897年 - ?、山形県人・長濵哲三郎の妻）
女：ヨシ（1899年 - ?）
三男：武雄（1901年 - ?）
三女：富子（1909年あるいは1912年 - ?）
女：壽榮子（1913年 - ?）
四男：文雄（1916年 - ?）
五男：康雄（1918年 - ?）

主な役職

警視庁技師
衛生試験所技師
内務技師
特許局技師
特許局検査官
内国製薬常務取締役兼技師長
東京薬学専門学校校長
日本薬局方調査会会長
日本薬剤師会顧問

著作

『日本薬局方通解』

栄典

正五位（1908年1月31日）

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