池永天志

池永天志（いけなが たかし）

池永天志は、1993年4月20日生まれの日本の将棋棋士です。彼は小林健二門下に所属し、棋士番号は314です。将棋の道に進むきっかけは、小学校1年生の時に父が将棋の本を買ってくれたことでした。この時から彼の将棋に対する情熱が芽生え、数々の試練を乗り越えてプロ棋士としての地位を確立していくこととなります。

棋歴

池永は2010年上期から三段リーグに参加し、その後数年間は厳しい状況に直面しました。特に第48回と第51回では降段点を受け取ることとなり、昇段の機会を逃すことが続きました。しかし、彼はその後の第62回三段リーグ（2017年下期）で素晴らしいパフォーマンスを見せ、自身最高の成績である14勝4敗で2位となり、四段昇段を果たしました。この成功は、彼の努力の賜物であり、将棋界において注目を浴びるきっかけとなりました。プロ入り前の2017年には、第14回詰将棋解答選手権で藤井聡太に次ぐ2位を記録し、その才能を示しました。

プロ入り後

彼のデビュー年となる2018年、池永は5月に行われた第8期加古川青流戦の2回戦で里見香奈を破り、プロ棋士として公式戦初勝利を果たします。翌2019年度には第9期加古川青流戦で決勝に進出し、服部慎一郎三段との対戦を2勝1敗で制し、一般棋戦での初優勝を手にしました。

2020年には、第51期新人王戦で決勝まで進出し、齊藤優希三段に連勝して2回目の棋戦優勝を達成します。また、第33期竜王戦では6組の昇決戦を勝ち抜き、5組へ昇級しましたので、これによって彼の実力がさらに認識されることとなりました。第62期王位戦では予選を突破し初の王位リーグ入りを果たしましたが、結果は2勝3敗で白組からの陥落となりました。

2021年度には、第34期竜王戦での5組ランキング戦決勝に進出し、4組へ昇級。さらに第63期王位戦では2年連続でリーグ入りを果たし、4勝1敗で白組の優勝を達成しました。挑戦者決定戦では豊島将之に敗れ、藤井聡太王位への挑戦は叶いませんでしたが、彼の棋士としての成績は確実に向上していきました。

棋風

池永の得意戦法は矢倉囲いであり、この戦法を駆使して数多くの勝利を収めてきました。彼は戦略的な思考を持ち、冷静に対局に臨む棋士として知られています。

人物・発言

将棋に対する情熱や考え方を大切にし、パソコンが壊れてからは将棋ソフトを使用せず、アナログな方法での研究に戻ったと語っています。「将棋を指すのが楽しかった頃を思い出し、頑張った」とインタビューで語ったことから、彼の将棋に対する真摯な姿勢が伺えます。彼の愛称は「テンテン」で、ファンからも親しまれています。

昇段履歴

• - 2006年09月: 奨励会入会
• - 2010年04月: 三段（第47回奨励会三段リーグから）
• - 2018年04月: 四段（第62回奨励会三段リーグ成績2位） = プロ入り
• - 2021年04月: 五段（竜王ランキング戦連続昇級、通算84勝46敗）
• - 2024年04月: 六段（竜王ランキング戦連続昇級、通算158勝91敗）

主な成績

棋戦優勝

• - 加古川青流戦 - 1回（第9期=2019年）
• - 新人王戦 - 1回（第51期=2020年）

将棋大賞

• - 第48回（2020年度）：新人賞

池永天志は、将棋界で確固たる地位を築きつつあり、今後の活躍が期待される棋士です。

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