池田修三

池田 修三

池田 修三（いけだ しゅうぞう、1922年4月30日 - 2004年11月10日）は、秋田県由利郡象潟町（現在のにかほ市象潟）に生まれた版画家です。生年月日は大正11年で、彼の作品や活動は日本の版画界において重要な位置を占めるものとなりました。

生い立ちと教育

池田は開業医の家に生まれた3兄弟の一人で、姉もいる家庭に育ちました。1940年に秋田県立本荘中学校を卒業後、1942年に東京高等師範学校（現：筑波大学）に入学しましたが、学業の途中で陸軍工兵学校に入隊しました。戦後には東京高等師範を繰り上げ卒業し、故郷に戻ります。その後、秋田県立由利高等学校で美術科の教諭として教鞭を執り、1952年からは聖霊高等学校で活動しました。

版画家としての道

池田は画家の近藤良悦と出会う機会に恵まれ、33歳の時に上京し版画家としての道を切り開きました。彼は1957年、日本版画協会展で受賞し会友となり、その後も現代版画コンクール展での入賞を果たしました。特に、40歳を過ぎた頃からはモノクロ版画から多色刷りへと移行し、子どもをテーマにした作品でセンチメンタリズムを表現しました。しかし、その題材は当時の画壇から批判を受けることもありました。

池田は、自身のスタイルについて「竹久夢二だって正当な評価は後世がしたわけですから」と述べ、作品への自信を崩すことはありませんでした。1977年に日本版画家協会を退会した後も、彼の版画は広く用いられ、1980年代には秋田相互銀行や大手企業の販促品にも取り入れられることで、知名度をさらに高めました。

活動と評価

1985年から1987年まで、象潟町の広報誌『広報さきかた』の表紙に作品が掲載され、1989年には町から功労者として表彰されました。また、1994年には町役場新庁舎完成の際、数十点の作品を寄贈しました。1983年と1985年には山形県酒田市での木版展、さらに1990年代には全国の主要都市での個展も行われました。

更に、池田の作品が再評価されるきっかけとして、2012年に秋田県が発行した季刊誌『のんびり』の特集が大きな影響を与えました。この特集によって、県外からの注目が集まり、作品集の出版なども行われるようになりました。

生涯の終わりと遺産

池田修三は2004年11月10日に東京で82歳で亡くなりました。彼の作品は、象潟郷土資料館の常設展示や象潟駅の待合室にも展示され、多くの人々に親しまれています。また、彼の画集やポストカードブックも出版され、多くのファンに支持されています。

井田の名は、今後も日本の版画界において語り継がれることでしょう。

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