沁県

沁県（しん-けん）は、中華人民共和国山西省長治市に位置する県であり、その歴史は古く、春秋時代にまで遡ります。

歴史

沁県の地には、春秋時代には晋によって銅鞮邑（どうていゆう）が設置されました。これが沁県の起源の一つとされています。その後、秦代には銅鞮県が設置され、この銅鞮県が沁県の前身となりました。

明朝が成立すると、行政区画の再編が行われ、銅鞮県は廃止されることになりました。旧銅鞮県の管轄区域は、沁州（しんしゅう）の直轄とされました。これにより、地域行政の中心が沁州に移り、沁県としての独立した行政機能は一時的に失われることになります。

1913年（民国2年）になると、中国全土で州制が廃止されることになり、それに伴い沁州も廃止されました。この際に、旧銅鞮県の管轄区域は新たに沁県として再編され、県としての行政機能を取り戻しました。

しかし、沁県の行政区画はその後も変遷を辿ります。1958年には、隣接する襄垣県（じょうえんけん）と統合され、襄沁県（じょうしんけん）となりました。しかし、この統合は短期間で終わり、同年のうちに襄沁県は廃止され、再び沁県として再設置され、現在に至っています。

行政区画

沁県は、以下の鎮と郷によって構成されています。

鎮

定昌鎮（ていしょうちん）
郭村鎮（かくそんちん）
故県鎮（こけんちん）
新店鎮（しんてんちん）
漳源鎮（しょうげんちん）
冊村鎮（さくそんちん）
沁州黄鎮（しんしゅうこうちん）
南里鎮（なんりちん）
松村鎮（しょうそんちん）

郷

牛寺郷（ぎゅうじきょう）
楊安郷（ようあんきょう）

これらの鎮と郷が、沁県の地域社会と経済を支えています。

名所

沁県には、歴史的な価値を持つ名所がいくつか存在します。

大雲院（だいうんいん）
普照寺（ふしょうじ）
洪教院（こうきょういん）

これらの寺院は、長い歴史の中で地域の信仰の中心として、また文化的な拠点として重要な役割を果たしてきました。これらの名所は、訪れる人々に歴史と文化の深さを感じさせてくれるでしょう。

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