沖守固

沖守固（おき もりかた）

沖守固は、1841年7月30日に江戸で生まれた幕末から明治にかけての日本の武士、絵師、内務官僚、政治家である。彼は鳥取藩士であり、多彩な経歴を持つ指導者であり、元老院議官や貴族院議員、さらに男爵位を授与されたことで知られている。幼少期の名は鶴、または貞一郎、丹三と呼ばれた。

彼の経歴

沖守固は、江戸で父である沖一峨から絵を学びつつ、漢文も学ぶ道を選びました。文久元年には沖家の八代目を継承し、特定の役割を果たす事になった。文久3年には藩主の意思に従い鳥取に帰還し、その後は上京し政務に従事することとなった。

1869年、嵩じる新政府に従事し、鳥取藩の権限ある大参事として政財界にも影響を及ぼした。1871年には岩倉使節団に参加し、欧米への派遣された後はイギリスに留学している。この留学を経て、彼は日本に戻り、内務省に勤務し、最初は内務少書記官に就任。後に群馬県の大書記官や外務省の少書記官、会計局長を歴任するなど、行政の重要な役割を果たした。

1881年には神奈川県令に任命され、その後も長崎県知事や滋賀県知事などの職を歴任する。1890年には元老院の議官に任命され、この職は彼の死去するまで維持された。1891年には大津事件が発生し即座に滋賀県知事の座を辞すこととなったが、その後も和歌山県、大阪府、愛知県の知事職を続けた。

栄典と功績

沖守固は多くの栄誉を受けた。明治19年には従四位を得て、さらに勲章も複数授与される。特に1900年には男爵に叙爵されたことは、その政治的地位を象徴するものであった。さらに、彼は外国の勲章としてハワイ王国の王冠勲章ナイトグランドオフィシルも受章している。

家族と後継

沖守固の家族に関しても注目すべき点が多い。彼には沖貞男という庶子があり、貴族院の男爵議員を務めた。また、その娘の房は男爵池田謙斎の長男と結婚し、千代は子爵海江田信義の二男と妻帯している。

死と遺産

彼は1912年に亡くなり、青山霊園に埋葬された。沖の遺した書翰などの資料は、国立国会図書館の憲政資料室に保存されており、彼の影響力や功績を後世に伝えている。このように沖守固は、絵師から政治家、さらには男爵に上りつめた一人の人物として、幕末から明治にかけての日本における重要な人物として記憶される。

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