沖縄県立博物館・美術館

沖縄県立博物館・美術館：沖縄の文化と歴史、そして芸術の殿堂

沖縄県立博物館・美術館は、沖縄県那覇市おもろまちに位置する、博物館と美術館の機能を併せ持つ複合文化施設です。2007年の開館以来、沖縄の豊かな文化と歴史、そして現代芸術を広く発信する拠点として、県民や観光客に親しまれています。愛称は親しみやすい「OkiMu（おきみゅー）」、マスコットキャラクターはキュートな「おきみゅーちゃん」です。

開館までの道のり：困難と決断の物語

この施設の建設は、長い歴史と数々の困難を乗り越えて実現しました。1966年に建設された旧県立博物館の老朽化を背景に、新館建設の計画が持ち上がります。同時に、沖縄には県立美術館が存在しなかったことから、美術館建設の必要性も強く訴えられました。

しかし、新館建設と美術館建設を同時に行うという計画は、巨額の費用と、バブル崩壊後の厳しい財政状況から、当初は頓挫します。その後、経費削減などの対策を講じ、本土復帰30周年記念事業として、プロジェクトが再開。幾多の困難を乗り越え、2007年11月、念願の開館を迎えました。

美術館問題：名称と運営をめぐる議論

開館までの過程においては、美術館の名称や運営方法をめぐり、様々な議論が巻き起こりました。当初「沖縄県立現代美術館」という名称が検討されていましたが、最終的には「沖縄県立博物館・美術館」という名称に決定されました。この変更には、沖縄県内に他の美術館がないという事情や、県民にとって分かりやすい名称にする必要性などが考慮されたとされています。

また、館長の兼任問題や指定管理者制度の導入など、運営方法についても議論が交わされました。これらの議論は、沖縄における初めての県立美術館設立という点において、独自の課題を浮き彫りにしたと言えるでしょう。

展示内容：沖縄の過去と現在、そして未来

博物館部門では、沖縄の自然、歴史、文化に関する豊富な資料が展示されています。考古学的な遺物から、伝統工芸品、そして現代の沖縄の生活様式まで、多角的に沖縄の姿を紹介しています。

一方、美術館部門では、沖縄の現代美術を中心に、国内外の様々な作品が展示されています。企画展では、時代を反映したテーマや、沖縄の文化・歴史に関連したテーマが取り上げられるなど、変化に富んだ展示が展開されています。

施設概要：充実した設備と広々とした空間

地上4階、地下1階、塔屋1階からなるこの施設は、延床面積約2万3千平方メートルを誇ります。広々とした展示空間だけでなく、講堂、ミュージアムショップ、喫茶室などの設備も充実しており、来館者にとって快適な環境が整えられています。

アクセス：便利な立地と交通手段

沖縄都市モノレール線おもろまち駅から徒歩10分、または路線バスで「県立博物館前」バス停下車徒歩1分の好立地です。

まとめ：沖縄の文化・芸術を体験する場

沖縄県立博物館・美術館は、単なる博物館や美術館を超えた、沖縄の文化・歴史、そして芸術を総合的に体験できる場所です。沖縄を訪れた際は、ぜひ足を運んで、沖縄の魅力を存分にご堪能ください。

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