沖縄県立沖縄工業高等学校

沖縄県立沖縄工業高等学校

沖縄県立沖縄工業高等学校（おきなわけんりつ おきなわこうぎょうこうとうがっこう）は、沖縄県那覇市松川三丁目に位置する県立の工業高等学校です。地元では「沖工」（おきこう）の愛称で親しまれています。

沿革

沖工の歴史は古く、1902年に首里区立工業徒弟学校として、首里区字当蔵（現在の小禄殿内）に開校しました。当初は木工科（指物）と漆工科から始まり、沖縄の工業教育の先駆けとしての役割を担いました。

1902年：首里区立工業徒弟学校として開校
1912年：木工科に建築部を設置
1914年：沖縄県立工業徒弟学校に改称
1921年：沖縄県立工業学校となり、建築科を設置
1945年：沖縄戦で校舎が全壊。多くの学徒が戦死
1948年：沖縄民政府立工業高等学校として再開
1952年：琉球政府立工業高等学校となる
1955年：定時制課程を設置
1957年：土木科を新設
1959年：自動車科を新設
1963年：工芸科を設置
1966年：電子科を新設
1972年：沖縄県立沖縄工業高等学校となる
1989年：電子機械科を新設
1990年：情報電子科に学科改編
1992年：生活情報科新設
2010年：定時制課程の生徒募集を停止

沖縄戦では校舎が全壊し、鉄血勤皇隊や通信隊として動員された多くの学徒が犠牲となりました。戦後の復興期には、那覇市安謝で沖縄民政府立工業高等学校として再開し、機械科、電気科、建築科などを設置し、沖縄の産業を担う人材育成に貢献しました。

その後、琉球政府立工業高等学校への改称、学科の新設・改編、校舎移転などを経て、1972年の沖縄返還に伴い、現在の沖縄県立沖縄工業高等学校となりました。近年では、情報技術や生活に関する学科を新設するなど、社会の変化に対応した教育を行っています。

設置学科（全日制）

電子機械科
情報電子科
建築科
土木科
工業化学科
生活情報科

著名な出身者

沖縄工業高等学校は、各界で活躍する多くの人材を輩出しています。

島袋光年（漫画家）
ハリケーン照（元プロボクサー）
護得久栄昇（歌手、お笑い芸人ハンサムの金城博之）
高田充（元プロテニス選手、テニス指導者）
ハンジロウ（お笑い芸人）

まとめ

沖縄県立沖縄工業高等学校は、100年以上の歴史を持つ伝統校であり、沖縄の工業教育を支えてきました。戦後の苦難を乗り越え、常に時代のニーズに応じた教育を提供し、多くの有能な人材を育成しています。卒業生たちは、沖縄の産業界だけでなく、様々な分野で活躍しており、沖工の教育の質の高さを証明しています。

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