河守上村

河守上村（こうもりかみむら）

河守上村は、かつて京都府加佐郡に存在した村で、現在の福知山市大江町の北西部に位置していました。京都丹後鉄道宮福線沿線に位置し、豊かな自然に囲まれた地域です。

地理

由良川が形成する河守盆地の北側に位置し、由良川の支流である宮川流域に集落が点在していました。主要な産業は農業でしたが、戦前までは養蚕も盛んでした。また、冬季には木炭や串柿の生産、楮を栽培して和紙を製造するなどの副業も行われていました。

村内には、大江山、鳩ヶ峰、鍋塚、矢部山、天ヶ峰、城山などの山々が連なり、宮川や雲原川などの河川が流れています。

歴史

1889年（明治22年）4月1日の町村制施行により、仏性寺村、北原村、毛原村、内宮村、二俣村、天田内村、橋谷村が合併し、河守上村が発足しました。旧村名を継承した7つの大字が編成されました。1890年（明治23年）の人口は2,576人でした。

1950年（昭和25年）の人口は2,601人でした。1951年（昭和26年）4月1日、河守町に編入され、河守上村は廃止されました。同日、河守町は改称し、大江町が発足しました。

行政

歴代村長については『大江町史 通史編 下巻』に詳しい情報が掲載されています。

経済

河守上村の仏性寺には河守鉱山がありました。1917年（大正6年）に大江山の中腹で銅の鉱脈が発見され、1928年（昭和3年）に日本鉱業会社（後のジャパンエナジー株式会社）が採掘権を獲得し、1933年（昭和8年）から黄銅鉱や磁硫鉄鉱を主とする本格的な採掘を開始しました。1960年（昭和35年）には、日本鉱業会社河守鉱業所の従業員は215人を数え、月産搬出粗鉱は5,500トンに達しました。しかし、資源の枯渇などにより、1969年（昭和44年）に閉山しました。

交通

河守上村には鉄道は通っていませんでしたが、大江町発足後の1988年（昭和63年）に京都丹後鉄道宮福線が開業し、二俣駅と大江山口内宮駅が設置されました。

名所・旧跡

皇大神社 - 元伊勢伝承地の一つ。
豊受大神社 - こちらも元伊勢伝承地です。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会『角川日本地名大辞典 26 京都府 上巻』角川書店、1982年

関連項目

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