油谷繁

油谷 繁のプロフィールと経歴

油谷 繁（あぶらや しげる、1977年2月8日生まれ）は、山口県長門市出身の元陸上競技選手であり、現在は中国電力陸上競技部の指導者として活躍しています。彼は長距離走とマラソンを専門とし、愛称は「あぶさん」として親しまれています。

若き日の挑戦

油谷は山口県立美祢工業高等学校を卒業後、中国電力に加入しました。在学中は無名の選手でしたが、高校3年生のとき、全国高校総体中国地区予選に出場し、そこで中国電力の坂口泰監督にスカウトされました。彼はその後、体力を活かしてハードなトレーニングに励むことで、少しずつ実力をつけていきました。

マラソンへの転向

1999年、22歳のときにマラソンへ転向するよう指示を受けました。その頃から注目される存在となり、彼の持ち前の粘り強さと頑健な体力は、マラソン界での成功を予感させました。初めてのマラソンは2000年3月のびわ湖毎日マラソンで、彼は7位に入賞。さらに2001年の同大会では3位に輝き、自己ベストの2時間7分52秒を記録しました。

国際舞台での活躍

2001年には世界陸上エドモントン大会で日本代表に選出され、見事5位に入賞。この結果を受けて、2003年8月の世界陸上パリ大会でも再び5位となり、安定した成績を残しました。次いで2004年、アテネオリンピックでも同じく5位入賞を果たし、彼の名はより広く知られることとなりました。

ゴールシーンの記憶

アテネオリンピックのレースでは、優勝争いから脱落したものの、日本男子としては最高の成績をあげました。レース後、彼は「また5位かよ、って感じ。もう5位は飽きた」と冗談交じりに心情を語っています。このコメントは、多くのファンに彼の真摯なリーダーシップと努力を象徴するものとして記憶されています。

現役引退とコーチ業

2008年には北京オリンピックの代表を目指しましたが、選考レースで3位に終わり、オリンピック出場を果たすことはできませんでした。現役選手を続けながら、中国電力陸上部の選手兼コーチを務める中で、2011年には現役引退を決意しました。防府読売マラソンが最後のレースとなりましたが、30Km付近で途中棄権する結果となり、有終の美は飾れませんでした。

その後、彼は中国電力陸上競技部のコーチとして門出を迎え、2017年には監督に昇進しました。この役割を通じて、かつての自分のような若い選手たちを育成することに尽力しています。

主要な実績まとめ

• - 2000年：びわ湖毎日マラソン7位
• - 2001年：びわ湖毎日マラソン3位、世界陸上エドモントン大会5位
• - 2003年：東京国際マラソン2位、世界陸上パリ大会5位
• - 2004年：アテネオリンピック5位

油谷繁の経歴は、才能と努力で築かれたものであり、陸上競技に対する情熱は、今も多くの選手たちに受け継がれています。

もう一度検索