泉徳治

泉德治（いずみ とくじ）

日本の弁護士（TMI総合法律事務所顧問）であり、元最高裁判所判事。

プロフィール

1939年、福井県朝日町（現：越前町）に生まれる。京都大学法学部を卒業後、司法修習を経て裁判官となる。2002年から2009年まで最高裁判所判事を務めた後、弁護士として活動。2010年には旭日大綬章を受章。

略歴

1957年：福井県立丹生高等学校卒業
1961年：京都大学法学部卒業、司法修習生
1963年：東京地方・家庭裁判所判事補
1970年：ハーバード・ロー・スクール修了 (LL.M.)
1973年：金沢地方・家庭裁判所判事
1975年：最高裁判所事務総局人事局任用課長
1979年：東京地方裁判所判事
1982年：東京地方裁判所判事部総括
1983年：最高裁判所調査官
1986年：最高裁判所事務総局秘書課長兼広報課長
1988年：最高裁判所事務総局民事局長兼行政局長
1990年：最高裁判所事務総局人事局長
1994年：最高裁判所事務次長
1995年：浦和地方裁判所（現：さいたま地方裁判所）所長
1996年：最高裁判所事務総長
2000年：東京高等裁判所長官
2002年11月6日：最高裁判所判事
2009年1月24日：最高裁判所判事定年退官、弁護士登録（東京弁護士会）、TMI総合法律事務所顧問

最高裁判所判事としての活動

最高裁判所判事として、泉氏は36件の個別意見を表明しており、そのうち25件が反対意見でした。これは、多数意見とは異なる視点から積極的に意見を表明していたことを示しています。

主な判決と意見

多数意見:
婚外子国籍訴訟（2008年6月4日大法廷判決）
反対意見:
東京都管理職選考試験事件(2005年1月26日大法廷判決）
在外日本人選挙権訴訟（2005年9月14日大法廷判決）：国家賠償請求を認めることに反対
藤沢郵便局失職撤回訴訟（2007年12月13日第一小法廷判決）：原告の失職を認めることに反対
2005年9月11日に行われた衆議院総選挙の小選挙区の区割規定は憲法14条1項等に反する
衆議院議員小選挙区選出議員選挙について候補者届出政党所属候補者と無所属候補者に対する選挙運動の差異を設けることは憲法14条1項等に反する

主張・活動

選択的夫婦別姓制度: 「婚姻で姓の変更を強制するのは、自分らしく生きるという人格権の否定につながる」と指摘し、選択的夫婦別姓制度の導入に賛同しています。
選挙制度の不平等: 2013年6月の東京都議選について、一票の価値が不平等であったとして、選挙無効を求める訴訟を提起しました。

泉氏の人物像

泉氏は、法曹界において、その豊富な経験と確かな法律知識を持つ人物として知られています。また、最高裁判事時代には、多数意見に異を唱えることを恐れず、自身の信念に基づいて意見を述べる姿勢は、多くの人々に影響を与えました。退官後も、弁護士として活躍する傍ら、社会問題にも積極的に関与しており、その発言や行動は、社会の公正や平等に向けた議論を喚起しています。

外部リンク

courts.go.jp - プロフィール
一人一票実現国民会議
* TMI総合法律事務所 - 泉徳治

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