法人番号

法人番号とは

法人番号（ほうじんばんごう）とは、日本において法人や一部の団体を識別するために国税庁が指定する13桁の特別な番号です。この番号は主に、国税、地方税、社会保険関連の手続きで使用されます。法人の番号は、商業登記の法人番号から一桁のチェックディジットを追加した形式になっています。

法令に基づく「番号法」、通称マイナンバー法により、特定の個人を識別するための番号が定められており、法人番号もその一部とされています。法人番号はしばしば「法人版マイナンバー」や「企業版マイナンバー」とも表現されますが、正確には「マイナンバー」とは別のものです。

法人番号の指定対象

法人番号の指定対象には、内国法人の一部が含まれます。ただし、設立登記が行われていない法人や税金の納付義務がない法人は、法人番号を自動的に受け取ることはありません。具体的には、健康保険組合や土地改良区などが該当します。

一方で、各種国家機関や地方自治体の法人などは、申請なしで法人番号が必ず与えられます。例えば、衆議院、参議院、最高裁判所などの国の機関や、県や市町などの地方公共団体がこれに含まれます。

指定のプロセス

法人番号は、国税庁長官によって指定され、法人が設立登記を行った後、通常2日以内に法人番号通知が行われます。この通知は登記所から国税庁に提供された情報に基づいています。設立時以外での法人番号指定には、事前に届け出が必要になります。

法人番号は原則として1法人につき1つであり、事業所別や部局別に法人番号を持つことはできないとされています。ただし、税理士会のように支部ごとに法人番号を持つケースはあります。

法人番号の利用と証明

法人番号は、法人税や消費税の申告書など、さまざまな場面で使用されます。また、金融機関等で法人名義の口座を開設する際にも必要です。法人番号を証明するための書類としては、「法人番号指定通知書」や「法人番号公表サイト」に記載された情報を用いることができます。

ただし、個人番号とは異なり法人番号を証明するための専用カードは存在しませんので、証明書類の管理には注意が必要です。

法人番号の特徴

法人番号は、桁数が13桁であり、左端の数字が「0」になることはありません。また、左側の1桁はチェックディジットとして、他の12桁から計算されます。これにより、入力ミスの検出が容易になります。法人番号は設立登記時の番号から変更されることは基本的になく、法人が存続する限り同じ番号が使用され続けます。

指定件数と現状

指定された法人番号は2019年3月末時点で約480万件、うち98%は設立登記法人によるものでした。全国的に見ても各種団体や法人の事務処理の効率を高めるために、法人番号は重要な役割を果たしています。また、国税庁が管理する法人番号公表サイトを利用することで、法人情報の公開も行われています。

結論

法人番号は日本の制度の中で法人や団体を識別する重要な存在であり、その管理や利用方法により、さまざまな行政処理が円滑に行われることを目的としています。企業や団体が適切に法人番号を利用し、関連する手続きに必要な情報を保持することが求められます。

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