チェックディジット

チェックディジット（検査数字）は、符号の入力ミスを検出し、データの信頼性を高めるために、元の符号に追加される数字です。一般的にCDまたはC/Dと略されます。例えば、ID番号などを入力する際、タイプミスは起こりがちです。チェックディジットは、このような入力ミスを検出するために、符号に冗長性を付加します。

概要

チェックディジットは、符号が正しいかどうかを検証するために用いられます。特に、公的な証明書などの識別番号では、チェックディジットの計算式を非公開にすることで、偽造防止にも役立ちます。もし、計算式が公開されていると、偽造者はチェックディジットを正しく計算し、本物と区別がつかない偽造品を作り出す可能性があります。チェックディジットは、符号の冗長性を高めることで、誤りの検出を可能にします。

n桁の符号に1桁のチェックディジットを加えることは、n+1桁の符号を飛び飛びに利用することと等価です。これは、符号を連番でなく、約10個に1個の割合で使用することに相当します。通常、元の符号とチェックディジットは数字に限定されません。チェックディジットが文字である場合は、「検査文字」と呼びます。

さらに冗長な構成にすることで、誤りの検出だけでなく、訂正も可能になります。この場合、誤り訂正符号と呼ばれます。

利用例

チェックディジットは、バーコード、電子掲示板のIP管理、学校の学籍番号、金融機関の口座番号、クレジットカード番号、ISBN（国際標準図書番号）、全国地方公共団体コード、運転免許証、個人番号、法人番号、住民票コード、海上コンテナ、鉄道車両、乗車券など、多岐にわたる識別番号に利用されています。

判定方法

チェックディジットは、符号から一定の計算式を用いて算出され、元の符号に追加されます。チェックディジット付きの符号を入力する際、入力されたチェックディジットと、符号から再計算されたチェックディジットが一致しない場合、入力ミスがあったことがわかります。実際のシステムでは、チェックディジットを含む符号を記録し、入力された符号が記録されたものと一致するかを確認することで、誤りを検出することが一般的です。

チェックディジットは、システムのエラーチェック機能の中核を担い、正確なデータ処理に不可欠です。

脚注

関連情報については以下をご参照ください。

誤り検出訂正
Luhnアルゴリズム
Dammアルゴリズム
ヴァーヘフアルゴリズム

外部リンク

ISBNのチェックディジット
チェックデジットの計算方法 - GS1 Japan

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